アイドルデュオ・KinKi Kidsの堂本光一と堂本剛が31日、東京・豊洲PITで行われた『MTV Unplugged: KinKi Kids』収録に登場した。
贅沢な空間で”Unplugged”な演出
「MTV Unplugged」は音楽専門のケーブルテレビチャンネル・MTVの人気企画で、”プラグを抜いた”という意味どおり、アコースティックな手法とオーディエンスとの親密な距離にこだわったライブを行う。1989年にニューヨークで実施され、100組を超えるアーティストが出演した。日本制作ではこれまで宇多田ヒカル、平井堅など31組が出演している。
800人の観客が見守る中、気負わぬ雰囲気で現れたKinKi Kidsの2人。椅子に座ると「ボクの背中には羽根がある」のイントロに合わせ、そのまま流れるように歌い出す。デビュー20周年を迎える2人だが、懐かしい曲から最近の曲まで、シングル、アルバム曲を交え全13曲を披露した。
今回はベーシスト・吉田建を始めとする「いつも支えてくださっているバンドの皆さん」(光一)がそろっているという。センターで歌う2人のすぐ後ろに弦楽が控え、曲の中には四重奏と2人の歌声のみで構成されるパートも。KinKi Kidsの歌声もまるで対になったヴァイオリンのように、混じり合って会場に響いた。またピアノの音色に身を任せる場面、2人がギターを持って歌う場面もあり、それぞれの曲に合った”Unplugged”な演出が贅沢な空間を生み出していた。
番組の編集への期待
関西人らしく、しゃべりも達者なKinKi Kidsがこの日連発していたワードは「編集点」。2~3曲ごとにトークタイムが挟まれたが、光一は「放送の方は、多分真面目にしゃべってるところだけ使われる」と予想し、ゆるめのトークが繰り広げられた。例えば剛が「『月光』はけっこう前」とダジャレを言うと、光一は「今日剛くん、一番面白いこと言った! 界王様がいたらププププって言ってる」と『ドラゴンボール』ネタを繰り出し、さらには「ウッホッホ」と同作に出てくるバブルスのモノマネ。剛は「絶対使えない!」と呆れつつも楽しそうにつっこんでいた。
空気を変えようと2人が真面目にしゃべり出すと、今度は客席のクスクス笑いが止まらなくなり、光一が「君たちが笑うことによって編集点が作れなくなるから!」と観客に抗議する羽目に。しかし2人も話が尽きず、光一は「この雰囲気あかんやつ。ぽんぽん出てくる」と椅子にもたれかかると、「KinKiってこんなだったのか、失敗しちゃったな~と思われたらどうしよう」と心配し始める。剛も「こことここをつなげて……」と編集するスタッフの作業イメージを始め、最終的には2人で「編集のしがいがあるかもしれないですね」と結論付けていた。編集の成果は、MTVの番組放送で確認できる。
収録が終わると、もう放送されないからと前置きし「現実に戻ってください! 失礼しまーす!」と言い放った光一。観客の抗議の声にも「アンコールもございません! タダだもん!」と応え、場内には笑いが起こる。剛も「時間もありますからね」と会場をなだめ、最終的には光一が優雅に手を振りながらステージを後にした。
今回の収録の模様は、7月17日19時~20時にMTVで放送される。また、放送に先駆けて7月16日に日本テレビで『KinKi Kids 20周年記念 ライブ特別番組(仮)』(25:25~25:50)内でもライブの模様を紹介。さらにMTVでは、「KinKi Kids VideoSelects』(ミュージックビデオ特集)を7月1日23時~24時、『KinKi Kids Live Selection』(厳選ライブ特集)を7月1日24時~25時に放送する。 ※MTV各番組、再放送あり。
セットリスト
1 ボクの背中には羽根がある
2 硝子の少年
3 道は手ずから夢の花
4 愛されるより愛したい
5 ね、がんばるよ。
6 薄荷キャンディー
7 月光
8 Love is…~いつもそこに君がいたから~
9 薔薇と太陽
10 やめないで、PURE
11 全部だきしめて
12 愛のかたまり
13 もう君以外愛せない