大阪の味と言えば"こなもん"。県内には専門店が多数存在するだけでなく、お好み焼き味やたこ焼き味の土産菓子まで売られているが、最近ではなんとパンとのマリアージュまで楽しめるという。粉と粉の共演とは驚きだが、一体どんな商品なのだろうか。
製造販売しているのは、昭和9(1934)年創業の老舗パン洋菓子店、鳴門屋。「人の手から生まれる優しいパンを」のキャッチコピーを掲げ、東大阪市との共同開発をしたり、阪神淡路大震災や東日本大震災の際には被災地にパンを届けたりと、食品を通してたくさんの人に温かい気持ちを届け続けている名店である。
お好み焼きパンもたこ焼きパンも日本一
また、全国の信頼できる農家の名産をパンに盛り込むなど、素材の良さや安全性、おいしさも追求。そうした姿勢を高く評価されることとなったのが、全国のパン組合から推薦されたご当地パンが集結する「日本全国ご当地パン祭り」において。なんと2015年、2016年の2年連続優勝を果たしたのだ。
2015年にエントリーしたのは「お好み焼きパン」(税別200円)。そして、2016年にエントリーしたのは「たこ昌のたこ焼きパン」(税別300円)。どちらも大阪らしさいっぱいの商品である。
ご当地名物とコラボで勝ち取った栄光
それぞれどういった経緯で誕生したかというと、まず、「お好み焼きパン」はもともと鳴門屋本店で生まれたものだというが、件(くだん)の祭りエントリー用に「大阪らしさ」を色濃くするため、ご当地グルメとして知られる道頓堀焼きそばを使用することを思い付いたんだとか。
そして、2016年に出場した際には優勝を狙うために、「もっとも大阪らしいパンとはどんなパンだろう? 」と考えることからスタートし、府内の老舗たこ焼き製造販売店「たこ昌」に力を借りるに至ったという。
両商品とも鳴門屋各店にて購入することが可能だが、限定販売で販売店、販売時期ともに不定とのことなので、どうしても食べたい! という人はお店に問い合わせるのが得策かも。
ちなみに、鳴門屋に「現在、他にオススメの商品は? 」との質問を投げかけたところ、市内のイオンやイトーヨーカドー、イズミヤをはじめとする同社直営店で販売している「とろ~りクリームパン」(税別140円)との回答。同社特製の自家製クリームを焼き上げ後に注入したシュークリームのようなパンは、朝日放送「なるみ・岡村の過ぎるTV」でも紹介された人気品で、どの店舗のものも当日焼きたてを納品しているんだとか。
また、「当社NO.1売れ筋商品のアップルパイもぜひ食べてみてほしいですね! 」と自信をのぞかせるスイーツパンは、シロップ漬けされたりんご果肉がたっぷり載ったゴージャスな一品。ちなみにこのパンは、2014年「日本全国ご当地パン祭り」にて準優勝の栄光を勝ちとっている。
大阪を訪れることがあれば、ぜひ4品とも味わってみてはいかが?