『ウマ娘プリティーダービー』のCDアルバム「STARTING GATE 04」リリースイベントが2017年4月8日、都内某所で開催された。イベントには同CDで楽曲を歌っているヒシアマゾン役の巽悠衣子、グラスワンダー役の前田玲奈、タイキシャトル役の大坪由佳、ラジオ「ぱかラジッ!~ウマ娘広報部~」パーソナリティでスペシャルウィーク役の和氣あず未、サイレンススズカ役の高野麻里佳、トウカイテイオー役のMachicoが出演した。今回は昼の部の模様を紹介する。

『ウマ娘プリティーダービー』は、Cygamesが開発中のスマホゲームアプリ。主役となるのは、実在の競走馬を擬人化した「ウマ娘」という人ならざる不思議な美少女たちだ。作中ではウマ娘たちが学園で過ごす日常や、レースやライブステージで輝く青春が描かれる。先日行われたAnimeJapan 2017では、「STARTING GATE」シリーズの集大成となるライブイベント【ウマ娘 1st EVENT「Special Weekend!」】が2017年7月1日、舞浜アンフィシアターで開催されることや、TVアニメ化など様々な発表が行われて注目度が高まっている。

オープニングはおなじみとなったテーマソング「うまぴょい伝説」の全員ステージからスタート。リリイベでは過去最大の6名での披露となった。この曲をステージで歌うのは初めての前田玲奈は「1秒で済んだような気分です!」とステージを駆け抜けた心境を語っていた。冒頭のトークでは早速大坪から「アニメ化決まりましたね!」との喜びの声が。アニメ化や、【ウマ娘 1st EVENT「Special Weekend!」】の開催を喜び合う6人だった。

新馬戦トークのコーナーでは、それぞれのソロ楽曲についてトーク。「直感ノープロブレム!」について大坪は「アメリカ色がすごく強いキャラで、歌の歌詞にもカタカナがたくさん登場するんです。『いつか見せたいデス…故郷の空』というフレーズがエモくて、彼女が努力してる一面も見えると思います」と語っていた。「Secret GRADUATION」について前田は「元気な曲が多い中、キャラにとてもあったしっとりしたバラードで、夕暮れに聴いてほしい曲です。歌詞に物語性があると思います」とコメント。CDで「鳥かごのロンリーバード」を歌った巽は「今回は3人とも曲調が違って、(ヒシアマゾンは)かっこよさ担当だったと思います。最初はちょっと弱気で切ないタイトルにびっくりしたんですが、普段彼女が見せない心の中がしっかり描かれていて、この歌を歌うことでヒシアマゾンがよりわかるような、さらに愛しくなるような気持ちがしました」と語っていた。

客席の評価の順位を予想して当てる身体を張った頭脳戦コーナー・出張版「さんれんたん!」では、大坪、前田、巽がいずれもバラエティ慣れしたトークスキルを見せつけた。「(大坪、前田、巽の中で)一番賢そうなのは?」という最初のお題では、前田と巽が大坪を1位に予想。その大坪は巽を1位に予想した。……のだが、正解以上に印象に残ったのが、巽の自分をネタにしながらのツッコミ力だった。「賢いとは思われてないだろうなと薄々……」と振った上で、会場の拍手に「拍手してんじゃないよ!」とツッコミ。さらに周りが「まさに今、巽さんが言った通り」と重ねていくと「人に言われたら(自分で言うのとは)違うよ!」と瞬発力を発揮し、ツッコミ不在気味な「ウマ娘」において勢いのあるノリツッコミを見せつけた。実は客席に一番賢いと思われていたは前田だったのだが、結果として場をさらってしまったのは問題とは関係がないMachico。3人が賢さを見せるために難しい漢字の書き取りに挑戦した際、Machicoが得意そうに「審議審議! 完璧のぺきの下って土じゃない?」と指摘した際には「それは壁(かべ)だよ!」と会場全員がツッコむ勢いだった。

2問目は「一番上手に部活に勧誘できるのは誰?」というテーマで、架空の学校の部活に新入生(和氣&高野)を勧誘する腕前を競うロールプレイ勝負。この勝負は一番手の大坪が、「高野を好物のビーフジャーキーで釣れば和氣は自動的についてくる」という将を射んと欲すれば戦法を編み出して順当に勝利。しかし巽が新入生の心の隙間に入りこみ、「自分を知ってココロを強くする部ここつよ部」に勧誘する怪しさ爆発の演技を見せるなど、正解が誰か以上に内容自体が楽しい、スイングした内容になったのだった。2問目では部活勧誘のうまさを評価する拍手は一番少なかったものの、自分を最下位に予想していた前田が見事賞品をゲット。ちょっと複雑そうに勝利を喜ぶ前田だった。

ライブコーナーでは3人がソロ楽曲を初披露。大坪の「直感ノープロブレム!」は元気いっぱいな歌詞と歌声が印象的だが、そのイメージを後押ししているのはやはり満面の大坪スマイルだ。巽の「鳥かごのロンリーバード」は曲調や表現が曲中にもがらりと変わるテクニカルな楽曲で、ヒシアマゾンの心の多面性を感じさせた。ラストの前田の「Secret GRADUATION」は優しく包み込むようなバラードで、歌に乗せて物語を届ける歌唱には思わず引きこまれてしまうほどだった。

ラストの一曲は、大坪、前田、巽の3人で「奇跡を信じて!」。この3人の並びは初めての新鮮な組み合わせだが、ソロ楽曲が三者三様の個性にあふれたものだっただけに、ひとつの楽曲で明るく盛り上がっている姿はまた違った魅力を感じさせてくれた。挨拶のために登場したMachicoは、リリイベ初登場の3人の面白さとトークスキルに思わず脱帽していた。TVアニメやスマホゲームのプロジェクトが具体的に動きだしたことで、メンバーに進んでいる実感や手応えが生まれ始めたことが伝わってくるステージだった。

■『ウマ娘プリティーダービー』CD「STARTING GATE 04」発売記念イベント
M-01 : うまぴょい伝説 / 全員
M-02 : 直感ノープロブレム! /大坪
M-03 : 鳥かごのロンリーバード / 巽
M-04 : Secret GRADUATION / 前田
M-05 : 奇跡を信じて! / 大坪・前田・巽