担々麺が食べたい。そんな衝動に駆られることはないだろうか。ゴマの風味に遊びのない辛さ。今回は、そんな刺激的な担々麺に出会える「赤坂飯店 パレスサイドビル」(東京都千代田区)に行ってきた。
長きに渡って愛される「担々麺」
同店は1966年に開業し、丸紅や毎日新聞社員の胃袋を長きに渡って支えてきた老舗中華料理店。もともと「麻婆豆腐」が有名な店だったが、20年~30年前に「担々麺(タンタンメン)」(税込1,000円)ブームがきて看板商品になったそうだ。
早速運ばれてきた「担々麺」は、ラー油がたっぷりと使用された、いかにも辛そうな見た目。香りをかぐと、ピリッとした刺激が襲ってくるのでよだれが止まらなくなる。具材はひき肉とモヤシ、サヤエンドウとシンプルだった。
麺をすすってみると、想像以上に辛くてむせこむ。辛いのが苦手という人は、酢を1周かけてみるとまろやかになるので試してみてほしい。
食べすすめていくと、ゴマのうま味やスープのコクが後味に残る。濃厚だが、洗練された味だ。ラー油と醤油ダレは自家製のもので、刺激的な辛さがクセになりそうだ。気がつくと汗が止まらない。食欲が刺激され、最後は「小ライス」(税込100円)を頼んでおじや風にして平らげてしまった。
せっかくなら「小龍包子」も食べるべきだ!
同店の魅力は担々麺だけではない。「小龍包子(ショーロンポー)」(税込800円)は、1993年全中国調理大会で優勝経験を持つ呂偉氏が手がける一級品だ。
箸で持ってみると分かるが、かなりボリュームがある。中を割ってみるとミンチ肉がたっぷりと入っていた。しっかりと味がついているので、そのまま食べるのがオススメ。肉のうま味とジューシーなスープが口いっぱいに味わえる。その幸福感のせいか、2~3個はあっという間に消えてしまった。
残りは酢をかけて食べてみてほしい。酸味で肉とスープの甘みが際立って、新たな感動が生まれる。ただし、醤油をかけると味が濃くなってしまうので、オススメしないそうだ。
記憶に残る「担々麺」だけでなく、絶品な「小龍包子」も味わえる同店。中華な気分のランチにはもちろん、ちょっとした自分へのごほうびにもぴったりな味だった。
information
赤坂飯店 パレスサイドビル
所在地: 東京都千代田区一ツ橋1-1-1 パレスサイドビルB1
アクセス: 地下鉄東西線「竹橋駅」から徒歩1分
営業時間: 月~金11時~22時、土11時~20時
定休日: 日祝日、年末年始