JR西日本が23日に実施した「TWILIGHT EXPRESS(トワイライトエクスプレス)瑞風」の報道公開にて、7号車「ザ・スイート」の内覧も行われた。最上級の客室にふさわしく、世界的にも希少な1両1室の広いスペースにエントランス、プライベートバルコニー、リビング・ダイニング、寝室、バスタブ付バスルームを備えた。
「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」の客室は「ザ・スイート」「ロイヤルツイン」「ロイヤルシングル」の3種類。「ザ・スイート」を1両1室としたことについて、インテリアデザイン・車内レイアウトを監修した浦一也氏(建築家・インテリアデザイナー)は「いままで1両2部屋の車両などはありましたが、1車両に1部屋というのは割合少なく、希少価値のあるお部屋として(1両1室を)選びました」と話していた。
「ザ・スイート」のエントランスは6号車側にあり、リビング・寝室へと続く階段にうさぎの彫刻も。リビングに設置されたソファはベッドとしても利用可能で、寝室と合わせて最大4名が過ごせる空間となった。調度品として石州和紙の照明や備前焼の花入れなどが置かれている。リビング・寝室ともに大型窓が設置され、ソファやベッドでくつろぎながら雄大な車窓風景を眺めることができる。
リビング・寝室に続いてバスルームがあり、バスタブやシャワーを備える。「ザ・スイート」のトイレは2カ所あり、「車内の別のお客様を招待する場面にも対応できるスイートの格式」だという。なお、7号車において他の乗客は階下通路を通って車両間を移動できる構造となっており、階下通路に人間国宝・前田昭博氏の白磁、デッキに千家十職の茶道具「赤樂茶碗」(8号車側)・「黒樂茶碗」(6号車側)が展示されている。
「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」は6月17日から運行開始される。「ザ・スイート」は第1期(2017年6~9月出発分。現在は受付終了)の2泊3日周遊タイプ「山陽・山陰コース」にて旅行代金120万~125万円で販売され、6月21日出発「山陽・山陰コース」において第1期の最高倍率(68倍)となるなど人気の客室となっている。