講談社は1月5日、「純ジャパ(留学や海外生活の経験がなく、日本の学校で英語を学んだ人)」を対象とした「インバウンド2000万人時代のおもてなし英会話力調査」の結果を発表した。調査期間は2016年10月28~30日、有効回答は20代~60代の個人1,000人。
「仕事ができるレベル」は5%未満
日本の英語教育では「英語4技能」(聴く力・読む力・話す力・書く力)が重視され、文部科学省でも、「英語4技能を積極的に使えるようになる英語力を持った人材を育てる」ことを重視している。
そこで、英語4技能別に英語レベルを自己評価してもらったところ、4技能とも「小学生レベル」(各4割超)が一番多く、特に「話す力」は「小学生レベル」と答えた人が最多(49.9%)となった。
「中学生レベル」との評価は各3割超、「高校生レベル」は3技能が1割台で「読む力」のみ2割台だった。一方、「仕事ができるレベル」は4技能とも5%未満にとどまった。
現在の英会話力を聞くと、「ほとんど話せない」が43.5%と最も多かった。「自己紹介や挨拶など片言なら話せるが、相手の言っていることはわからない」が37.4%、「相手の言っていることはわかるが流ちょうには話せない」は16.6%、「聞くことも話すことも問題なくできる」は2.5%だった。
コミュニケーションを取りたい人は約7割に
外国人と上手にコミュニケーションをとりたいかと尋ねたところ、68.3%が「とりたい」と回答。実際に日本国内で外国人とコミュニケーションをとった経験は34.3%だったが、満足にコミュニケーションがとれた人は27.4%にとどまった。
外国人に道を聞かれて「英語で答えられる」人は21.8%、「できないと思う」が78.2%となった。
実際に道を聞かれたときの対応は、「自分ひとりで日本語と英語を混ぜながら身振り手振りを交えた」というジェスチャー派が49.8%と最多で、「自分ひとりで英語で教えたことがあり、相手にわかってもらえた」は27.3%、「自分ひとりで英語で教えたことがあるが、相手がわかったかどうかわからない」は15.7%だった。
英語で紹介したい今の日本文化は、「回転寿司」(47.6%)、「100円ショップ」(36.8%)、「東京スカイツリー」(28.9%)の順となった。