平成28年度の税制改正により、通勤手当の非課税限度額が月15万円に引き上げとなった。長距離通勤等に配慮したものだが、近年、地方都市に移住し新幹線で通勤をする人も増えているという。 そこで今回は、マイナビニュース会員のうち男女605名に「会社から交通費が全額支給される場合、新幹線通勤をしたいと思いますか?」と質問してみた。
Q.会社から交通費が全額支給される場合、新幹線通勤(※)をしたいと思いますか?
※会社への通勤時間はもともと片道2時間以上だったと想定した場合
新幹線通勤をしたい……66.9%
新幹線通勤はしたくない……33.1%
Q.その理由を教えてください
新幹線通勤をしたい
■快適に過ごせるから
・「毎日快適に座れ、眠れそうだから」(27歳男性/設計/IT関連技術職)
・「新幹線はとても快適、毎日乗れたらステータスが高そう」(48歳男性/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)
・「ゆとりを持った空間を確保できるし、食事などできる作業も広がる」(38歳女性/ドラッグストア・調剤薬局/その他技術職)
・「WiFiが使えるし充電もできるし、指定席も取れるから本も読める、通勤時間も充実する」(31歳女性/サービス/専門サービス関連)
■新幹線通勤に憧れがある
・「乗りたいですね、田舎者なので」(46歳男性/専門店/販売・サービス関連)
・「電車が好きなので毎日の通勤を楽しめる」(30歳男性/教育/専門サービス関連)
・「リッチな気分が味わえて仕事のやる気が出る。高い交通費を出す価値のある人材だと思われるのはうれしいから」(33歳男性/その他電気・電子関連/メカトロ関連技術職)
・「実際に新幹線通勤していた上司の感想を聞いていたのでアリだと思った。コーヒー片手に新聞読み、ゆったり通勤している姿に憧れた」(47歳女性/百貨店/販売・サービス関連)
■通勤時間を短縮できる
・「時間が短くなるのであれば利用したい」(41歳男性/食品/販売・サービス関連)
・「仕事に費やす時間はできるだけ短縮したいから」(42歳男性/教育/公共サービス関連)
・「少しでも早く着きたいから」(37歳男性/海運・鉄道・空輸・陸運/事務・企画・経営関連)
・「全額支給なら通勤時間が短いに越したことはない」(34歳女性/銀行/営業関連)
■地方で快適に暮らせる
・「都会と地方を満喫できるから」(22歳女性/リース・レンタル/営業関連)
・「田舎に住むことに憧れているので」(42歳男性/その他電気・電子関連/メカトロ関連技術職)
・「住む場所が都会過ぎないので暮らしやすい」(40歳男性/ガラス・化学・石油/その他技術職)
・「郊外での豊かな生活を体験できます」(35歳女性/その他/営業関連)
■通勤のストレスが軽減できる
・「時間を気にしてイライラしなくてもすみそうだから」(27歳男性/農林・水産/その他技術職)
・「ラッシュがなく楽だから」(50歳男性/官公庁/公共サービス関連)
・「通勤のストレスを軽減することが仕事の効率を上げると考えているのでこっちを選びました」(40歳男性/専門店/販売・サービス関連)
・「座っていける可能性が高く、気分的にゆとりを持てると思うので」(35歳男性/その他/技能工・運輸・設備関連)
新幹線通勤はしたくない
■体への負担が大きい
・「高速移動は体に悪いと思うので」(58歳男性/その他電気・電子関連/その他技術職)
・「移動距離が長いと疲労が増します」(48歳女性/その他電気・電子関連/事務・企画・経営関連)
・「毎日新幹線は身体に良くない気がする」(53歳男性/その他/専門職関連)
・「新幹線で座って通勤できたとしても移動距離が長いととても疲れるから。実際経験したことがあるので分かる」(52歳男性/生命保険・損害保険/事務・企画・経営関連)
■本数が少なく終電も早い
・「残業ができない」(39歳女性/繊維・アパレル/販売・サービス関連)
・「本数が少なく、遅くまで飲めない」(52歳男性/海運・鉄道・空輸・陸運/営業関連)
・「終電が早い」(66歳男性/フードビジネス/営業関連)
・「発車時間がきっちり決まっていて、行きも帰りもそれに常に合わせることは難しいし、時間つぶしに浪費しそうだから」(38歳男性/官公庁/公共サービス関連)
■時間がもったいない
・「大切な時間の浪費」(41歳男性/証券・投資銀行/事務・企画・経営関連)
・「毎日2時間以上かかるのは時間がもったいない」(24歳男性/ソフトウェア・情報処理/営業関連)
・「時間はお金では買えないから有効活用したいです」(32歳女性/総合商社/事務・企画・経営関連)
・「新幹線に乗っている時間がもったいないので」(47歳男性/輸送用機器/事務・企画・経営関連)
■ダイヤが乱れたときなどが大変
・「大雨や台風などで走らなかったときにとても困る、職場は家から近いにこしたことはないと思う」(26歳女性/食品/専門職関連)
・「新幹線はさまざまな理由でダイヤが不安定になるので、遅刻や帰宅困難になるケースが増えそうだから」(47歳男性/レジャーサービス・アミューズメント・アート・芸能関連/営業関連)
・「代替交通機関がないため」(50歳男性/インターネット関連/クリエイティブ関連)
■その他
・「車内販売でビールを買ってしまいそう」(50歳女性/設計/事務・企画・経営関連)
・「新幹線は非日常だから憧れるのであって日常生活と変わらないものになってしまうと憧れも何もなくなってしまう」(64歳男性/サービス/事務・企画・経営関連)
・「片道2時間以上かかるのであれば住む場所を考えると思うから」(28歳男性/輸送用機器/その他技術職)
・「乗り場に行くまで遠かったり寝過ごせなかったり、いろいろと大変そうなので」(40歳女性/精密機器/事務・企画・経営関連)
■総評
新幹線通勤を「したい」と答えた人が6割を超えるという結果に。「かっこいい」「楽しそう」「新幹線が好きだから毎日でも乗りたい!」といった声が寄せられたが、新幹線通勤に憧れを抱く人も少なくないよう。新幹線に乗ること自体がちょっとした旅行気分なのかもしれない。
「新幹線なら確実に座れる」という理由を挙げた人も多かった。満員電車での立ちっぱなし通勤は疲労もストレスも半端ないが、新幹線なら指定席でなくとも座れる可能性は高い。お弁当を食べたり本を読んだり、到着までゆっくり眠ることもできるので、ぎゅうぎゅう詰めの満員電車とは比べものにならない快適度だろう。他にも、「空気の良い田舎に住むことができる」「時間が節約できる」「ビールが飲める」といった新幹線通勤ならではのメリットが寄せられた。
「新幹線通勤はしたくない」と答えた人(33.1%)からは「終電が早い」といったデメリットが挙げられた。在来線と比べると新幹線は終電時間が早いため、遅くまで残業をすることが難しく、飲み会なども早めに切り上げなければならないかもしれない。「乗り遅れたら確実に遅刻になる」というコメントも寄せられていたが、長距離で本数も限られている分、予約していた列車に乗り遅れた場合のダメージが大きそうだ。
この他にも「新幹線の最寄り駅までが遠い」「朝早く移動するのが大変」「待ち時間が長そう」といった回答が寄せられていたが、一見うらやましく思える新幹線通勤も実際にやってみると意外と大変なことが多いのかもしれない。
調査時期: 2016年10月17日~2016年10月18日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 男女605名
調査方法: インターネットログイン式アンケート
※写真と本文は関係ありません