バンプレストは9月21日、世界唯一のCGイラストデータ出力規格「CG-i」に関する発表会を東京・千代田区ベルサール秋葉原にて開催し、クリエイターを招いてのトークショーなどが行われた。

「CG-i」発表会

発表会には、バンプレストのグローバルディビジョン 開発チーム・鷹尾充輝氏が登壇し、CG-iの概要説明を行った。

「CG-i」(※商標登録済み 特許出願中)は、デジタルイラストで描く色域とモニターの質感に限りなく近い表現力を可能とした印刷出力規格。従来のCGイラストはRGBの“光の三原色”で制作されているが、実際の印刷では“光”では無くCMYKの“色の三原色”でしか出力することができなかった。しかし、CG-iは印刷出力でありながら、独自の規格によってクリエイターが制作したCGイラストの“色と質感”を可能な限り引き出し、モニターで見ているような硬質感と発光感を実現するという。

鷹尾氏は、「私はフィギュアや立体物を専門にしてきたこともあり、色の再現に加えて、質感の再現にもこだわりがありました。そんな経緯もあり、これまでCMYKでは再現できない、モニターで見るようなRGBの鮮やかさを追求して取り組んできました」とCG-iの開発経緯を説明した。

発表会後半のトークセッションには、ニトロプラスのプロデューサー・でじたろう氏が登場。以前出版社に勤めていたことがあるでじたろう氏も、CMYK出力によって、発色の良いネオンの輝きなどが失われることに苦労したと明かした。今回、CG-i出力された「DRAMAtical Murder」のイラストを見たでじたろう氏は、素直に驚き「特にビックリしたのは、緑の発色の再現性。緑は本当に出ないんです。ピンクやオレンジもなかなか再現しにくい色ですが、キチンと再現されています」と絶賛した。

トークセッション後、バンプレストのマーケティングディビジョン マネージャー・北吉弘樹氏が登壇し、CG-iの今後の展開について「プライズ景品や『一番くじ』などを展開していますが、このバンプレストらしさを活かした絵を販売する企画を計画中です。販売方法や時期は未定ですが、まもなく公式サイトやFacebookで発表するのでお待ちください」とコメントし、発表会は終了した。