JR東日本のクルーズトレイン「TRAIN SUITE(トランスイート) 四季島」が日中時間帯に常磐線で試運転を実施した。2017年5月1日にデビューする同列車は10両編成での運行となる予定だが、現在は7両で試運転を行っている。
「TRAIN SUITE 四季島」は8月24日に川崎重工兵庫工場で車両エクステリアの報道公開が行われた後、先行して完成した7両が9月6~7日に都内へ輸送された(車両配置区は尾久車両センターとのこと)。シャンパンゴールドの車体色とガラス張りの形状、個室性と車両からの眺望性を重視したという窓配置が外観における特徴となっている。
電化区間・非電化区間ともに走行できるEDC方式を採用した点も特徴で、先頭車2両(1・10号車)は展望エリア付き動力車となり、中間車に電化区間を走るためのパンタグラフも設置された。日中時間帯に行われた今回の試運転では、パンタグラフを上げて電車として走行。常磐線は取手~藤代間を境に電化方式が異なる路線で、試運転の列車は直流電化区間・交流電化区間を行き来しつつ、都内から水戸方面へ往復していた。
試運転が行われた日の常磐線では、駅構内や沿線の踏切、歩道橋上などに警備員も立っていた。平日にもかかわらず鉄道ファンらも集まり、他の車両とは異なるヘッドライトの明かりとともに「TRAIN SUITE 四季島」が姿を現すと、いっせいにカメラを向けた。一般利用者や沿線住民も、奇抜なデザインの新型車両に興味を持った様子だった。
「TRAIN SUITE 四季島」は2017年5月以降、春~秋にかけて上野駅発着で東北・北海道エリアを周遊する3泊4日コース、同じく上野駅発着で信州・会津エリアを巡る1泊2日コースを設定。冬には2泊3日コースも計画されている。現在は2017年7・8月出発分の申込みを受け付けており、締切は9月30日で申込み多数の場合は抽選となる。1名あたりの旅行代金(2名1室利用時)は1泊2日コース32万~45万円、3泊4日コース75万~95万円。