俳優の佐藤健と女優の宮崎あおいが初共演する映画『世界から猫が消えたなら』(5月14日公開)の予告編が21日、公開された。
原作は『モテキ』(11年)、『告白』(10年)、『バケモノの子』(15年)など、ヒットに結びついた多くの映画を製作してきた映画プロデューサー・川村元気氏がLINE連載という形で発表した同名小説。2014年には本屋大賞にノミネートされ、文庫化、コミカライズを経て、累計発行部数100万部を突破した。
30歳にして余命わずかな郵便配達員の主人公・"僕"(佐藤)の前に、自分と同じ姿の"悪魔"が現れ、物語は始まる。悪魔が、「大切なものと引き換えに1日の命を与える」と告げたことにより、身の回りの物を失っていく"僕"はある日、かつての恋人(宮崎)に再会する。メガホンを取るのは、永井聡監督。北海道や東京、アルゼンチン・ブエノスアイレスなど、ロケ地はさまざまな場所に及ぶ。
予告編では、公開に先駆けて実施されたモニター試写での模様を捉えた映像を使用。冒頭から、本編鑑賞後に溢(あふ)れる涙を止められない女性が次々と登場し、「今年一番泣きました」「自分が死ぬ前に最期に見たい映画」「思い出したらもう涙が止まりません」と感想を口にする。
中盤からは本編の映像に移り、佐藤演じる"僕"が「もうすぐ死ぬんだ」と告白。少しの間を置いて、かつての恋人が「えっ…!?」と困惑の表情を見せる。新人アーティスト・HARUHIによる主題歌「ひずみ」が流れると、"僕"を取り巻く大切な人や物の描写が続く。終盤では、アルゼンチンの世界遺産・イグアスの滝の壮大な映像も挿入されるほか、「この世界から猫を消しましょう」という意味深な言葉も収められている。この予告編は、23日から全国の劇場で上映される。
20日に開催された完成報告会では、キャリアの上でも「絶対に勝たねばならない」作品になったと語った佐藤。「今年は申(さる)年ですが、自分にとっては猫年です!」とまで強い意気込みを見せたが、プロデューサー陣もそんな佐藤に負けじと「『セカチュー』(2004年公開の『世界の中心で、愛をさけぶ』)を超えるヒットを目指す!」と息巻いているという。
(C)2016 映画『世界から猫が消えたなら』製作委員会