「EDに関する調査実行委員会」はこのほど、EDの自覚がある30~59歳までの男性を対象に実施した「EDに関する調査」の結果を明らかにした。同調査は11月24~26日にかけて行い、500名から有効回答を得た。
実際にED治療薬を使った男性を対象に、どのような効果があったか尋ねたところ、71.4%が「いつもより良い結果を感じた」と答えた。しかし、19.6%は「特に実感がない」、4.0%は「いつもより悪い効果を感じた」と回答している。
同委員会によると、ED治療薬にはそれぞれの特性があるという。「シアリス」という治療薬は、服用してから長い時間効果が続きやすいと言われている。「レビトラ」は比較的効き目を実感できるまでの時間が短いという。このような薬ごとの特徴を把握して服用することが大切であるとのこと。
そこで、それぞれのED治療薬の特性を理解しているか尋ねたところ、一部のED治療薬についてほとんどを理解している割合は30.4%だった。16.4%が「すべてのED治療薬について理解している」と回答したが、2つを合わせてもしっかりと理解しているのは46.8%で、半数以上は薬の特性を理解せず服用していることが明らかとなった。
ED治療薬は医療用薬品であり、医師の処方せんが必要なことを知っているか聞くと、14.0%が「知らない」と回答した。同委員会によると、医師による適切な服薬についての指導を受けずに飲むと、満足な効果が得られない可能性が高くなるという。
また、処方された治療薬ではなく、インターネットなどで入手できる"治療薬もどき"についても注意を呼びかけている。名前や見た目は似せているものの、実際は有効な成分が含まれていないケースも存在するとのこと。
EDは、さまざまな体の異変の兆候とも言われている。動脈硬化と深い関係にあるといわれており、実際、「性機能の不調=ED」を訴える中年男性の多くが、動脈硬化の原因となる疾患を持つことがわかっている。EDをただEDとしてとらえるだけではなく、他の病気の可能性なども考えて、医師に相談しながら治療することが大切とのこと。
ED治療薬を初めて服用した年齢を聞くと、7割近くが「35歳以上になってから」と回答した。EDは、加齢に伴う身体的な理由で発症する「気質性ED」だけではなく、メンタル的な理由によって起きる心因性のEDもある。心因性のEDは若い人ほど陥りやすいといわれているが、その心因性のEDも、薬で治療することは可能だという。
ED治療薬を服用したきっかけについて聞くと、最も多い回答は「自信がなくなったため(中折れ)」(50.2%)だった。2番目に多かったのが「パートナーとのコミュニケーションの改善」(40.6%)。「性器は正常だが、より活発になることを求めた」「特に身体的な問題はないが興味本位で試した」という回答も多かった。