日本銀行は14日、2015年9月の企業物価指数(速報値、2010年=100)を発表した。それによると、企業物価指数は前年同月比3.9%下落の102.2となり、6カ月連続で前年を下回った。下げ幅は前月より0.3ポイント拡大し、2009年11月(5%下落)以来、5年10カ月ぶりの大きさとなった。

海外市況で原油、天然ガスなど下落

企業物価指数の前月比は0.5%下落し、4カ月連続のマイナスとなった。

企業物価指数の前年同月比を業種別に見ると、全23業種中、10業種で上昇、1業種で横ばい、12業種で下落。下落した業種は、スクラップ類が32.8%下落、石油・石炭製品が26.9%下落、電力・都市ガス・水道が10.4%下落、化学製品が8.4%下落などとなった。

企業物価指数、輸出物価指数、輸入物価指数の推移(出典:日本銀行Webサイト)

輸出物価指数は、契約通貨ベースでは前月比0.9%下落、前年同月比6.6%下落の91.4、円ベースでは前月比2.7%下落、前年同月比1.2%下落の109.7。輸入物価指数は、契約通貨ベースでは前月比2.3%下落、前年同月比21.0%下落の88.1、円ベースでは前月比4.4%下落、前年同月比15.5%下落の109.4となった。

日本銀行は「海外市況において、原油、天然ガス、鉄、非鉄金属などの価格が下落している。また中国経済の減速に対する懸念もみられる」と説明している。