京王電鉄は24日、京王線で高尾山をイメージしたラッピング車両を運行すると発表した。往年の車両2000系のカラーを復刻し、車体側面に高尾山の自然をイメージした5パターンのイラストをデザイン。9月30日から運行開始される予定だ。

京王線で運行開始するラッピング車両の車体前面・側面イメージ(画像はすべて京王電鉄提供)

車体側面の高尾山のイラストは春・夏・秋・冬・若草の5パターン

2000系は1957(昭和32)年に登場。電気部品や走行機器などに当時の新技術を導入した高性能車で、「湘南型」と呼ばれる2枚窓の前面形状とグリーン1色の外観が特徴だった。1959年、2000系の改良版となる2010系が登場。ともに京王線で活躍し、2000系は1983年、2010系は1984年に引退した。2010系の一部車両は伊予鉄道へ、後に伊予鉄道から銚子電気鉄道へ譲渡され、現在も活躍中。「京王れーるランド」にも2010系が展示されている。

京王線で9月30日から運行されるラッピング車両は、8000系10両編成(8713編成)を使用し、車体色に2000系のカラーを復刻。四季折々の高尾山を表現するイラストは2両ずつ5パターン用意され、1・10号車が春、2・9号車が夏、3・8号車が秋、4・7号車が冬、5・6号車が若草のデザインとなる。

京王電鉄は沿線の観光資源である高尾山周辺をより魅力的なエリアとするため、登山だけではない魅力を紹介する「TAKAOプロモーション」を展開している。ラッピング車両のヘッドマークにも「TAKAOプロモーション」のコミュニケーションロゴが使用され、車内の全面に高尾山エリアに関係する中吊りポスターが掲出される。

高尾山エリアでは10月下旬、高尾山口駅前の日帰り温浴施設「京王高尾山温泉 / 極楽湯」も開業予定。「より多くのお客様が訪れ、一日楽しめるエリアとなるよう、今後も新たな施策の検討を進めてまいります」と京王電鉄は発表している。

ラッピング車両のヘッドマーク(画像左)と、車体に描かれる高尾山のイラスト(同右)