数字に強い論理的な理系と、明るく人当たりがいい文系。それぞれイメージはあるだろうが、日々の仕事の中でその違いを感じることはあるのだろうか。今回はマイナビニュース会員のうち男女300名に、 文系と理系で仕事の進め方は違うと思うか考えてもらった。
Q.文系と理系で、仕事のやり方に違いはあると思いますか?
はい 50.7%
いいえ 49.3%
Q.そう思う理由を教えてください
文系と理系で「違う」
■そもそも職種が異なる
・「まかされる仕事内容がまったく違うので」(49歳男性/自動車関連/事務系専門職)
・「営業と技術職で完璧に分かれているから」(24歳女性/機械・精密機器/営業職)
・「自分の会社だと技術系、事務系に分かれるので、技術系なら製品の形状や生産に直接関われるところが技術担当の良さだと思うから」(28歳男性/自動車関連/技術職)
■文系と理系の深い溝
・「全然違うと思う、話していて会話が通じないことがあるので」(30歳女性/食品・飲料/技術職)
・「感覚が違うと思うから」(34歳男性/食品・飲料/販売職・サービス系)
・「思考回路が違う」(48歳女性/学校・教育関連/クリエイティブ職)
・「考え方が違うから、仕事のプロセスも違っている」(28歳女性/人材派遣・人材紹介/事務系専門職)
■理系は計算に強い
・「やっぱり理系の方が数字に強く把握力がある」(34歳女性/運輸・倉庫/秘書・アシスタント職)
・「理系のほうが理論的」(41歳女性/マスコミ・広告/事務系専門職)
・「理系の人のほうが、見ていて効率がいいと思うから」(28歳女性/金融・証券/専門職)
・「理系は計画的」(33歳男性/金融・証券/専門職)
・「理系の人の方が合理的に動ける」(34歳女性/情報・IT/事務系専門職)
・「理系の人は仕事に取り組む前に順序を構築すると思う」(22歳男性/食品・飲料/販売職・サービス系)
■文系の悪いところ
・「文系は感覚で物事を考えていくイメージがあるから」(23歳女性/通信/事務系専門職)
・「理系はどうしても過程を踏んで考えていくが、文系は直感で判断する場合がある」(50歳以上男性/建設・土木/技術職)
・「理系は理詰め、文系はいい加減な奴が多い」(42歳男性/自動車関連/技術職)
・「理系はロジカルシンキングが意識せずに可能だが、文系は論理的思考+数字が重なるだけで思考が止まる人が多い」(43歳男性/その他/事務系専門職)
・「理系はとにかく効率を求めるが、文系はどれだけ苦労したか、頑張ったかをアピールする」(30歳女性/機械・精密機器/事務系専門職)
■文系の長所も
・「理系はデータとか駆使しそう、文系はアイディア勝負」(22歳女性/生保・損保/事務系専門職)
・「文系は営業トークがうまい」(32歳女性/情報・IT/秘書・アシスタント職)
・「理系は個人戦なイメージ」(28歳女性/アパレル・繊維/販売職・サービス系)
・「理系は社内根回しがない」(34歳男性/金融・証券/事務系専門職)
・「理系の人は、やっぱり結論ありきで動くくせがあるからか、スケジュール組みがうまいと思う……文系の人は、人当たりがよくてほんわりしている人が多い」(23歳女性/金属・鉄鋼・化学/秘書・アシスタント職)
・「文系は図形や数式に疎いぶん、文章で勝負する必要がある」(24歳男性/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)
■理系の弱点?!
・「理系の方が、机上の空論にはなりがちだけど、理論的だと感じる」(30歳女性/小売店/事務系専門職)
・「理系の方が実行に移す前によく考える傾向がある……スピード感に欠けるが慎重さがある」(26歳男性/その他/その他)
・「お客様で会うと思う、文系は柔軟性があるのに、理系は固い」(31歳女性/ホテル・旅行・アミューズメント/営業職)
・「理系は答えのある問題には積極的だが、答えのない問題には消極的……文系は答えのない問題に対して積極的」(49歳男性/情報・IT/技術職)
文系と理系、特に「違わない」
■その人次第
・「文系的な理系もその逆もいるから」(22歳女性/金融・証券/営業職)
・「文理の違いよりも、その人の総合的な能力と論理的思考による気がします」(32歳女性/その他/クリエイティブ職)
・「仕事への取り組み方は千差万別なので文系理系以前に人によって全く違うのでは」(22歳女性/情報・IT/技術職)
・「性格によると思う」(44歳女性/電機/事務系専門職)
・「本人の能力なので変わらない」(48歳男性/アパレル・繊維/事務系専門職)
■仕事内容は一緒
・「どの会社も、雑用はやることに大差がないから」(28歳男性/情報・IT/技術職)
・「ルーティンワークに関してはほぼやり方が決まってるので、後はその人の要領と資質の差」(32歳男性/商社・卸/営業職)
・「仕事のやり方は大体決まっていると思うから違いは出ないと思う」(27歳男性/情報・IT/技術職)
・「PDCAという考え方は変わらないと思う」(28歳女性/学校・教育関連/専門職)
・「仕事の基本は一緒だから」(25歳男性/運輸・倉庫/事務系専門職)
・「社会人としてのスタートは同じだから」(22歳女性/金属・鉄鋼・化学/営業職)
■文理より社風?!
・「どちらにしても会社に入れば会社のやり方を守らないといけないから」(31歳女性/自動車関連/事務系専門職)
・「いざ働いてしまえば郷に入るから」(39歳女性/医療・福祉/専門職)
・「配属された部署で異なるから」(50歳以上男性/情報・IT/技術職)
・「まるっきり職種が違わない限り、違いは無い」(23歳男性/運輸・倉庫/その他)
■総評
文系と理系、仕事のやり方に違いはあるかどうかという質問に「はい」と答えた人が50.7%と、ほぼ半数の人が社内で文系と理系との違いを感じるという結果となった。
文系と理系、そもそも配属される部署が異なるケースも多いようだ。文系は営業職や事務職、理系は技術職や開発など、別々に仕事をしていると、より違いが顕著になるよう。「思考回路が違う」「感覚が違う」くらいでは済まずに「話していて会話が通じない」という大きな違和感をもった人もいた。
どういう違いを感じるか、理系は「数字に強い」「理論的」「計画的で合理的」「効率重視」という声が目立っていた。対して文系は「感性」「直感や経験」「ノリや勢い」を大事にするという悪いイメージがあるよう。「ロマンを語る」「苦労をアピールする」なんて悪口(?)も。ただし「文章力」や「コミュニケーション能力」は文系が長けていて、「理系は根回しがない」「個人戦のイメージ」「机上の空論」「スピード感に欠ける」なんて理系への批判めいた意見もあった。
それぞれ一長一短ありそうな文系と理系だが、もう半数の人はそれほど違いを感じないようだ。「文理よりは性格や能力による」「人による」「文系的な理系もその逆もいる」という意見はごもっともだ。また仕事内容にさほど違いはなく、特に雑用やルーティンワークに関しては「理系も文系もない」という声もあった。
大雑把だが大局を見るのがうまい人、細かなデータを駆使して説得力ある資料を作れる人、思いがけないアイディアを出す人……社内にいろいろな人がいていい。理系か文系かだけに捉われることなく、適材適所で上手にチームで仕事を進めていきたいものだ。
調査時期: 2015年7月8日~7月12日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 男性145名 女性155名 合計300名
調査方法: インターネットログイン式アンケート