物干し竿に突っ張り棒、ハンガーラックにパイプベッド……部屋を見渡すと、円筒形のパイプでできた製品がいくつも見つかります。そうした製品も、引っ越しや模様替えなどの際に処分する人も多いと思います。ここでは、処分に困ることが多い円筒形のパイプ製品を、ノコギリを使わずに小さくカットして処分する方法をお伝えします。

ノコギリの代わりになるすぐれもの! チューブカッター

冒頭でもお伝えしたとおりノコギリは使いません。硬い金属製のパイプをノコギリでカットするのは、慣れている人でも重労働です。また、ノコギリでギコギコやるのは日中なら気になりませんが、時間帯によっては周囲への騒音も気になります。

用意するのはチューブカッター (またはパイプカッター) と呼ばれる配管用工具 (100円ショップでも入手可能!)

ノコギリの代わりに用意するものはチューブカッター (またはパイプカッター) と呼ばれる配管用工具です。100円ショップで入手できるものから高価なものまで、様々なサイズや機能のものがあるので、カットしたいアイテムの素材や太さによって選ぶことになります。

構造は、円盤状のカッターの刃と、パイプを抑えつつ回転させるローラー、そして刃の出方を調整するノブというのが一般的です。

円盤状のカッターの刃と、パイプを抑えつつ回転させるローラー、そして、刃の出方を調整するノブというのが一般的な構造

チューブカッターの使い方

今回は、経年劣化で長さ調整もできなくなった突っ張り棒をカットしてみます。パイプの直径は約2センチ。手持ちのチューブカッターは最大で3.2cmまで切れる標準的なサイズのものです。作業のコツは、刃がパイプをぐるっと一直線に一周できるようにカッターを動かすことです。

【1】ノブを回し、刃を引っ込めてからパイプが収まるサイズに広げます。

ノブを回してパイプが収まるサイズに広げて調節します

【2】パイプをローラーにあて、ノブを反対に回しながら刃をパイプに近づけていきます。

ノブを反対に回して刃をパイプに近付けていきます

【3】パイプに刃が当たったら、さらに軽くノブを回して刃先がパイプにわずかに食い込む程度にします。

【4】続いてカッターもしくはパイプを回し、刃がキレイにパイプを一周して1本の線になるかどうかを確かめます。

刃がパイプをキレイに一周するかどうかを確認します

【5】カッターを回し、ノブを回して締める……という作業を繰り返していくうちにパイプがカットされます。

パイプを覆っているビニールも分別

突っ張り棒の多くは、表面がビニール性のカバーになっていますが、これも、縦にカッターナイフで切れ目を入れるだけで簡単にはがせました。

パイプを覆っているビニールもカット!

ちなみに、パイプの中のスプリングは大きめのペンチでカットしました。

カットしたパイプと中に入っていたスプリング (スプリングはペンチでカット)

これで金属とプラスチックに分別して処分することが可能になります。

物干し竿1本のために、このチューブカッターを求めるのは、カットしなかった場合の処分費用と比べて割高になるケースがあるかもしれませんが、まとまった分量を処分する場合は、コスパの良い処分方法になると思います (処分する際はお住まいの地域のルールをご確認ください)。

のこぎり不要! パイプ型の家具を分別して処分する方法 - コスパも◎

執筆:Ulasam
手工芸、民族音楽を愛するギャラリー&ショップ店主。「モットーは創意工夫」ということで、日夜、DIYやハンドメイドの情報収集と実践に明け暮れる日々。実は調理師の資格も持ち、料理の腕前もかなりのもの。

本稿の内容を実行したことによる損害や障害などのトラブルについて、執筆者および編集部は責任を負うことができません。記載内容を行う場合は、その有効性、安全性など十分に考慮いただくようお願い致します。記載内容は記事掲載日時点の法令や情報に基づいたものです。また紹介されている商品やサービスは、すでに提供が終了していることもあるほか、入手先など記事に掲載されている情報のみとなり、お問い合わせに応じることができません。記載内容を参考にしていただき、ご自身の暮らしにお役立ていただけますと幸いです。