愛媛県立とべ動物園では、公式Webページにて、マダニへの注意を呼びかけている。

犬に寄生していたマダニ ※画像提供:動物愛護センター

野山へ出かける機会が多くなる季節、マダニに注意!

近年、マダニによる疾患が増加している。マダニに咬まれることにより感染する疾患で重篤な場合は死亡することもあるという。予防として、長袖、長ズボン、帽子などを着用し、なるべく肌の露出を少なくし、虫よけスプレーを使用することが重要となる。マダニに咬まれた場合には自分で処置しようとせず、必ず医療機関で処置を受けることが推奨される。また飼い犬が散歩中にマダニに取り付かれ、持ち帰ることもあり、注意が必要となる。

マダニは動物の血液を吸って生活しており、普段は植物の葉に隠れ、動物が通るのをじっと待っている。そして、動物が近づくと、体温や動物の呼気から出る二酸化炭素を感知して、動物の体にジャンプして取り付き、吸血する。

吸血して体が膨らんだマダニ ※画像提供:動物愛護センター

同園では、愛媛県の委託を受けて、野生鳥獣の保護事業を実施。毎年、たくさんの動物が保護されてくるが、中にはマダニに感染した動物もいる。特に衰弱が激しい動物に多く見られ、タヌキ、アナグマ、ハクビシン、キツネなどにマダニが寄生していた。

さらに、衰弱して動きが鈍いためか、おびただしい数のマダニに寄生されていることもある。目の周囲や耳の付け根など毛が短く、皮膚が露出しているところを好んで寄生する。このようにマダニが感染している場合、駆虫剤でマダニを駆除した後、治療するが、多数のマダニ寄生を許すほど衰弱した動物は助からないこともあるという。