寝台特急「トワイライトエクスプレス」の報道公開が10日、大阪市内で実施された。1989年のデビュー以来、四半世紀にわたり大阪~札幌間で活躍してきた同列車は、3月12日の大阪発・札幌発の列車をもって運行終了が予定されている。
「トワイライトエクスプレス」は24系客車を改造した専用編成を使用。深緑の車体に黄色の帯が特徴となっている。専用編成は3編成あり、第1編成・第2編成は1989年、第3編成は1991年に投入された。大阪~青森間で牽引する電気機関車EF81形も、客車に合わせた塗装が施されている。
今回の報道公開では専用編成が2編成並び、うち第2編成に関しては車内も開放。1・2号車に1部屋ずつ用意された「スイート」(1号車の部屋は展望タイプ)をはじめ、1人用個室「ロイヤル」、B個室「シングルツイン」、食堂車「ダイナープレヤデス」、サロンカー「サロンデュノール」などが公開された。その他、車両外部の洗浄シーンや検査・整備シーンも紹介され、担当者インタビューも実施された。
JR西日本によれば、「トワイライトエクスプレス」がこの25年間で走行した距離は1,900万km、地球470周分に及ぶという。利用者数はのべ116万人とのことだった。
この日の報道公開では、「トワイライトエクスプレス」第2編成は11日の大阪発の列車に使用した後、12日の札幌発の列車でラストランを飾る予定と紹介されていた。しかし、北日本・西日本の日本海側で引き続き強風や大雪の影響が見込まれることから、JR西日本は10日に続き11日も「トワイライトエクスプレス」の運転を取りやめると発表。同列車の運転は、ラストランとなる12日を残すのみとなった。