ソフトバンクグループで人事系シェアードサービスを提供するSBアットワークと、企業向けメンタルヘルス対策サービスを提供する損保ジャパン日本興亜ヘルスケアサービスは23日、メンタルヘルスサービス分野において業務提携をすると発表した。

このたびの提携により、両社はそれぞれのサービスメニューを補完し、顧客に一層充実したサービスを提供する体制を構築していくとしている。

損保ジャパン日本興亜ヘルスケアサービスは、SBアットワークが東京大学の川上憲人教授(東京大学大学院医学系研究科 精神保健学分野)との産学共同研究により開発したストレスチェックシステム「Wellness Eye(ウェルネスアイ)」を3月より販売開始する。同社は、すでに顧客に提供しているストレスチェックシステム「LLax seed(リラク・シード)」、ストレスチェックと生産性(プレゼンティーイズム)計測ツールをセットにした「LLax seed α(リラク・シード・アルファ)」に加え、さらに「Wellness Eye」の提供により、顧客のストレスチェックに対する多様なニーズに応えるサービスラインアップの拡充を行うという。

Wellness Eyeは、顧客にとっての「使い勝手」「診断結果のリアルタイム性」「結果のわかりやすさ、正確さ」などをめざして製品化されたシステム。パソコンのみならずタブレット端末、スマートフォンでも利用可能なマルチデバイス対応に加え、マニュアル不要なレベルをめざした直感的なユーザーインターフェースを採用、さらにはワンタッチでの英語表記切り替え機能を標準装備するなど、優れた使い勝手を実現しているという。

質問項目は、新職業性ストレス簡易調査票から必要最低限に厳選した57問で構成している。 ストレスチェック義務化(労働安全衛生法の一部改正)において質問項目の要件と位置付けられている、 「仕事のストレス要因」「心身のストレス反応」「周囲のサポート」の3つの領域を網羅した調査票だという。組織別の集計結果は、管轄の組織長がWellness Eyeの画面上から確認することが可能。この組織結果では「総合健康リスク」に加えて、「組織活力度(いきいき度)」についてフィードバックレポートを提供するとしている。

同社は創業以来、一つでも多くの「ヘルシーカンパニー」実現への貢献を目指して、企業のメンタルヘルス対策支援に取り組んできたという。ストレスチェックサービスにおいては、職業性ストレス簡易調査票をベースとしたメンタルヘルス対策支援パッケージ「LLax seed」を2008年より提供開始し、現在まで100社を超える顧客に利用されているという。同社では、顧客の選択の幅を広げ、より顧客視点でニーズに応える体制整備の一環として、「Wellness Eye」を当社のサービスラインナップに加えるものだという。

同社では、12月1日のストレスチェック義務化の施行に向けて、我が国の企業が、適切かつ効果的に本法に則って、ストレスチェック制度を運用されるよう、サービス提供体制のより一層の充実化を進めており、同提携もその一環だとしている。