国立科学博物館(東京・上野公園)とTBSテレビは、3月14日~6月14日にかけて「大アマゾン展」を開催する。

アマゾンイメージ

同展は、世界一の流域面積を誇るアマゾン川流域に生息する生物の多様性をテーマに、アマゾン固有の生態系、先住民族がどのようにそれらを利用してきたかを総合的に紹介する過去最大級の展覧会。監修には、同館の動物・植物・地学・人類各研究部よりそれぞれのジャンルの専門家が携わる。

同展では、アマゾンの森を体感できるよう、ジオラマを展開し、そこに生息する動物や植物を展示する。また、アマゾンの成り立ちの背景を紹介するとともに、アマゾンが形成される前の動植物化石と、現在のアマゾンの動植物を対比。約1億年前(白亜紀中期)の化石を展示する。

翼を開くと約5mにもなる翼竜

ナマケモノ、アリクイ、アルマジロを含む異節類と呼ばれるグループは、共通して骨格に同じような特徴を持っており、一部が北米大陸に進出しただけで、ほとんどの種は南米に分布している。これら南米特有の哺乳類などについても紹介する。

コアリクイ

ナマケモノ

ココノオビアルマジロ

世界最大級のインコ類「コンゴウインコ」を紹介するコーナーも設置。頭から尾の先までの全長が1mにもなるコンゴウインコは、アマゾンを中心として中南米に分布しており、アマゾン川流域が発祥の地と言われている。

ヒムネオオハシ

ベニコンゴウインコ

アマゾンの爬(は)虫類と両生類についても紹介する。現在、450種類以上の爬虫類と、1,000種以上のカエル類(両生類)が知られているが、アマゾン流域に生息する爬虫両生類全体のごく一部に過ぎないとされており、毎年新種が多く発見されているという。

キイロアナコンダ

メガネカイマン

アマゾンでは、日本やアジアのものとは桁違いの巨大な昆虫や、変わった形・生態を持つ昆虫が生息している。その中のひとつがカミキリムシで、「タイタンオオウスバカミキリ」は体長15cmを超えるものもいるとのこと。そのほか、美しいモルフォチョウの仲間や、巨大カブトムシの仲間なども展示する。

タイタンオオウスバカミキリ

ヘレナモルフォ

川に生息する生き物たちについても紹介。長いクチバシを持ち、白または薄い灰色で模様のないイルカ「アマゾンカワイルカ」の全身骨格を展示するほか、世界最大級の淡水魚・ピラルクーや、レッドテール・キャットフィッシュといった魚類についても学べる内容となっている。

「アマゾンカワイルカ」の頭骨

レッドテール・キャットフィッシュ

酸性のアマゾン川の中で生きる水草や、アマゾンの自然を支える菌類について学べるコーナーも設ける。アマゾン特有のきのこ類、ガイアナの熱帯雨林に分布するきのこなどを、標本や写真で紹介する。

エイクホルニア・アズレア

世界最小のスッポンタケ類のキシロファルス・キシロゲヌス/スッポンタケ科キシロファルス属

展示だけではなく、355インチの大型ビジョンを使用し、まるで本当のジャングルに入ったかのような体感ができる最新の4Kシアターといったコンテンツも用意する。

会期は3月14日~6月14日。開館時間は9時~17時(金曜日は20時まで)。休館日は毎週月曜日(ただし、3月30日、4月27日、5月4は開館)。