就職活動をするなかで、最も喜びと安らぎを与えてくれるもの「内定」。しかし、うれしいはずの内定を、いろいろな理由で蹴ってしまう人がいる。今回はマイナビニュース会員のうち男女300名に、内定を辞退した経験はあるか、またどんな理由で辞退したのか教えてもらった。
Q.内定を辞退した経験はありますか?
はい 27.7%
いいえ 72.3%
Q.(「はい」と答えた方にお聞きします)辞退した理由を教えてください
■単純にダブったから
・「内定がいくつかあり、行きたいところ以外は辞退した」(27歳女性/情報・IT/営業職)
・「第一希望に受かったから」(32歳女性/金融・証券/営業職)
・「希望が上位の会社に受かったので」(35歳女性/機械・精密機器/事務系専門職)
・「他で内定をもらっている企業の方が魅力的だったから」(25歳女性/医療・福祉/専門職)
■よりよい会社を求めて
・「ほかにいきたいところがみつかったから」(33歳男性/機械・精密機器/技術職)
・「もっといい条件の会社に行きたかったから」(30歳女性/金融・証券/専門職)
・「第一希望でなかったので」(29歳男性/医療・福祉/専門職)
■よく考えたら……
・「社風があわなかった」(46歳女性/医療・福祉/専門職)
・「仕事内容が自分に合っていないと思ったから」(26歳男性/生保・損保/事務系専門職)
・「行きたくなかったから」(23歳男性/金属・鉄鋼・化学/営業職)
・「内定を取ることに必死になっていてよく考えたら働きたい業種ではなかった」(26歳女性/マスコミ・広告/秘書・アシスタント職)
■魅力がなかった
・「あまり将来性のないところだったから」(28歳男性/医療・福祉/専門職)
・「いそがしそうだから」(33歳男性/情報・IT/技術職)
・「給与が低かったので」(31歳男性/商社・卸/営業職)
・「研修がきつかったから」(27歳女性/自動車関連/事務系専門職)
・「勤務地が嫌だった」(31歳女性/学校・教育関連/技術職)
・「県外への転勤があるから」(28歳女性/電機/技術職)
■印象が悪くなったから
・「受けてみたものの、面接をした結果、あまりいい印象でなかったから」(32歳男性/マスコミ・広告/クリエイティブ職)
・「社長が偉そうだったから」(23歳男性/ソフトウェア/技術職)
・「会社が怠慢、おごり、横柄」(43歳男性/建設・土木/営業職)
・「人事の人のニュアンスから営業部長がかなり高圧的で社内の人間関係の複雑さが言葉のはしばしから感じられたので」(35歳男性/機械・精密機器/営業職)
・「記載されていた物より条件が大幅に違っていたから」(35歳男性/情報・IT/技術職)
・「会社が暗い」(43歳女性/電機/事務系専門職)
■噂を聞いて
・「周囲の口コミというか……実習先で入っていた会社で、どんな様子だったとか学生内では噂になりますので」(29歳女性/その他/専門職)
・「あとで色々と調べて、ブラック企業の噂があった」(41歳男性/情報・IT/営業職)
■総評
内定を辞退した経験がある人は3割に満たずと、雇用悪化の現代社会を象徴するかのような低めの数字となった。
辞退した理由のほとんどは「他の会社でも内定をもらったから」というものだった。第一希望に受かれば他の会社は辞退するというのは当然だ。中には内定をもらったものの「もっといい条件の会社に行きたい」「第一希望でなかった」など、ちょっと贅沢な理由で辞退する人もいた。
自分の進む方向性を改めて見直し、やっぱり……と思いとどまるパターンもあるようだ。「内定を取ることに必死になっていたが、よく考えたら働きたい業種ではなかった」というコメントを見るに、焦りや不安などから、就職活動中に自分のやりたいことを見失ってしまう人もいるのかもしれない。入社前に気づいて何よりだ。
内定した会社側に問題がある場合もあるようだ。給与や労働時間など就労条件が悪かったり、勤務地や転勤の可能性があるなど、希望に添わなかった時には、辞退する人もいるよう。また面接を受けた後に「社長が偉そう」「会社が暗い」「社内の人間関係が悪そう」など、会社の印象が悪くなって辞退に至るケースも。ズバリ「ブラック企業」という内情が分かり、敬遠する人もいた。
希望する会社に入っても思うようにいかないこともあれば、意に添わないと思っていた会社で花開くこともある。会社と人も「出会い」と「縁」、納得のいくまで考え、自分の勘を信じて進むべき道を判断してほしい。
調査時期: 2015年1月15日~2015年1月17日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 男性137名 女性163名 合計300名
調査方法: インターネットログイン式アンケート