大きなカートに広い通路、高い天井にちょっとビッグな食品たち。海外のスーパーには、日本ではなかなかお目にかかれない魅力がいっぱい詰まっている。その土地の生活を垣間見るのもよし。ちょっとお手軽なお土産を探すもよし。そこで今回、"お土産にもなるお菓子"をテーマに、おススメの品をニュージーランド在住の人に教えていただいた。

ポテトチップスだけで一面が覆われるほど、ニュージーランドのスーパーにはいろいろな種類のポテトチップスがある

ニュージーランド国内のどこにでもあるチェーンスーパーと言えば、「カウントダウン」と「ニューワールド」。また、国内最大の都市・オークランドには、24時間営業のスーパーなどもある。その中で今回のお菓子は、「ニューワールド」で探してみることにした。

ペンギンが目印のクリスピーポテチ

「ニュージーランドのスーパーの特徴は?」と地元の人にうかがったところ、「量り売りが多い」「冷凍フライドポテトの充実さ」、そして、「ポテトチップスが一面を覆う」ということだった。確かに、お菓子コーナーには端から端までポテトチップスが並べられており、店員が結構な頻度で補充をしていた。ポテトチップスは味の違いのみならず、形状や厚さ、固さなど、各メーカーがオリジナルの味を提供しているのだ。

中でもニュージーランドの人たちに愛されているのが、ペンギンがデザインされた「Bluebird」だ。比較的厚めのギザギザポテトは、パッケージに「crunch crrunch crrrunch」と表記されている通り、固めのチップスが口の中で音を立てながら砕ける。味は定番のソルトのほか、ソルト&ビネガーやグリーンオニオンなど種類も豊富だ。

「Bluebird」のソルト&ビネガー。コンビニなどには小さなサイズもある

SNSを通して復活した懐かしの味

ニュージーランドのマクドナルドには、人々の声で復活した「ジョージ―パイ」があるが、同様に、復活を希望する人々の声を受けて再販されるようになったお菓子がある。それが、Griffin'sの「Choco-ade」だ。

「Choco-ade」は1980年代に発売されていたビスケット。復活を希望したとある女性のフェイスブックをきっかけに、復活への投票を同社のフェイスブック上で実施したところ1万5,000票もの投票が集まったため、同社は「Choco-ade」を復活させたという。

ビスケットはオレンジジャムの上にチョコレートをのせたもので、1枚1枚にしっかりとした食べ応え。お土産として友人に渡す際、「実はこのお菓子、とある女性が……」などとうんちくを披露するのもいいだろう。

「Choco-ade」には、オレンジジャムの上にチョコがしっかりのっている

アイス大国の人気フレーバーをチョコで味わう

ユニリーバが実施した「アイスクリーム消費世界ランキング(国民ひとり当たり)」でダントツの1位になるほど、ニュージーランドの人たちはアイスクリームが大好き。特にニュージーランドの超有名フレーバーと言えば「ホーキーポーキー」である。「ホーキーポーキー」は粒状のカリカリキャラメルがトッピングされたアイスクリームだが、これをチョコレートで楽しめるというお菓子もある。

1896年創業の「whittaker's」は、板チョコやミニチョコ、チョコレートスティックなど様々な形状・サイズのチョコレートを展開している。味わいも豊富で、「ホーキーポーキー」のほか、ニュージーランド生まれの炭酸飲料「L&P」味もある。個人的には、「ホーキーポーキー」チョコレートともにアイスクリームをいただくのもすてきな組み合わせだと思う。

アイスクリームが大好きな国民ゆえに、「ホーキーポーキー」味のチョコレートも展開されている

中は不思議なかみごたえ

「ニュージーランドの子供たちに人気のお菓子」としておススメしてもらったのが、Pascallの「Pineapple Lumps」。1935年に発売されたお菓子のようで、パイナップル味のソフトキャンディー状のものをチョコレートでコーティングしている。ただ、このパイナップル部分は通常のソフトキャンディーとはちょっと違い、さくっとかみ切れたり、ソフトキャンディーのようにかみごたえも楽しめたりと、ちょっと複雑な味わいがクセになる。

「Pineapple Lumps」は特に子供に人気のお菓子だとか

ニュージーランドビールのお供に

ビールとともに楽しめるスナックを探している人には、pamsの「thai chilli cashews」はどうだろう。甘味のあるカシューナッツにピリッとした刺激が楽しめるので、ビールがまた1杯進んでしまいそうだ。

同社はスナックのほか、スープやシリアルなど様々な食品を展開している。特にニュージーランドはカシューナッツの名産地というわけではないが、麦芽の香りが生きた「スタインラガー」や、南島・ダニーデンで作られているビール「スペイツ」などのニュージーランドビールのお供には、やはりニュージーランドのスナックがよく似合う。

ニュージーランドビールのお供に

そのほか、ニュージーランドで有名な赤いモンスター「クッキーマンチャー」が描かれた「クッキータイム」も、ニュージーランドのお土産お菓子の定番だろう。お土産の買い場に困ったら、まずはスーパーに飛び込んでみるのも良さそうだ。

※記事中の情報は2014年12月取材時のもの