ハーレーダビッドソン ジャパンは4日から、2015年最新モデル全35機種の販売を開始した。これに先立ち、今回復活する人気モデル「ローライダー」を中心に、都内でメディア向け発表会も行われた。

最新モデル(写真手前)と初代の「ローライダー」

日本でとりわけ人気が高い「ローライダー」

ハーレーダビットソン ジャパンの2015年最新モデルは全35機種。そのうち、新たに加わったのは8機種で、「ウルトラ リミテッドロー」「エレクトラグライド ウルトラ クラシック ロー」「ロードグライド スペシャル」「ストリートグライド スペシャル」の4つのツーリングモデル、人気のダイナファミリーから「ローライダー」「ストリートボブリミテッド」の2モデル、そしてカスタムが豪華な「CVOストリートグライド」「CVO ロードグライド ウルトラ」の2モデルとなる。

メディア向け発表会では、ハーレーダビットソン ジャパン代表取締役、スチュアート・ファレル氏が登壇。「弊社のすべては『顧客主導主義(Customer-Led)』に根ざしています。2015年最新モデルがどのように作られたかの秘密も、もうおわかりでしょう」と挨拶し、顧客主導の製品開発が行われていることを印象づけた。

ハーレーダビットソン2015年最新モデル

その顧客主導を具現化する形となり、今回の発表会の主役となったのが、2年ぶりに復活する「ローライダー」だ。先代モデルは、本国での生産終了後も日本のみ販売が継続されるほど、日本での人気が高かったという。そんなユーザーからの復活の要望に応えて、今回の導入となったそうだ。

会場には、1977年に登場した初代「ローライダー」と、2015年最新モデルの2台が並べられた。先代では廃止されていたヘッドライトバイザーをはじめ、象徴的な2in1エキゾースト、タンクのグラフィック、デザインが引き継がれたバッテリーカバーなど、最新モデルに初代のアイコンの数々が取り入れられていることがよくわかる展示だ。「大好きな往年の名車に新車で乗りたい」というファンならではの欲望が、かなり満たされるモデルなのではないかと感じた。

「ローライダー」2015年モデル

ヘッドライトバイザー

2in1エキゾースト

ライダーの声を反映した「ロードグライド スペシャル」

ツーリングモデルの「ロードグライド スペシャル」もハイライトモデルとして紹介された。ハーレーダビットソンでは2013年以降、長年の研究成果をライダーの走行体験と結び付け、そこから得られたデータを製品開発に活かす「プロジェクト ラッシュモア」という取組みが行われている。その新しい開発手法から生まれたのが、新型「ロードグライド スペシャル」とのこと。

特徴的なのは、上部にひとつ、ライトのサイドにひとつずつ、計3つのベントがあいているフェアリング。風洞や道路上で長時間のテストを重ね、徹底的なエアフローコントロールを実現したという。これは、先代「ロードグライド」のオーナーたちから、「高速巡航時にヘルメットや体に風が当たって疲れる」という声が多く聞かれたことを受け、風の流れを改善するために開発されたそうだ。

「ロードグライド スペシャル」

フェアリング

「ウルトラ リミテッドロー」

ハンドルバー

その他、日本のユーザーにもぴったりな最新モデルとして、「ウルトラ リミテッドロー」も取り上げられた。ツーリングモデルの中で最も低いシート高や、サスペンションのローダウンにより、身長170cmくらいのユーザーをターゲットと考えているという。ただ低いだけでなく、「背の低いユーザー≒小柄なユーザー」ということも想定して、ハンドルバーを手が届きやすい位置に配置するなどの気配りも見られる。

各モデルの価格は、「ローライダー」が209万円から、「ロードグライド スペシャル」は299万5,000円から、「ウルトラ リミテッドロー」は373万5,000円から。いずれも10月4日から、全国のハーレーダビットソン ジャパン正規販売網にて販売される。