日本銀行は18日、2014年4~6月期の資金循環統計(速報)を発表した。それによると、2014年6月末時点の家計が保有する金融資産の残高は前年同月末比2.7%増の1,645兆円となり、比較可能な1997年12月末以降で過去最高を記録した。
家計の金融資産残高の内訳を見ると、「投資信託」が前年同月末比14.5%増の82兆円と初めて80兆円を突破。このほか、「現金・預金」が同1.6%増の874兆円、「保険・年金準備金」が同2.1%増の441兆円、「株式・出資金」が同5.9%増の150兆円、「その他」が同5.1%増の69兆円、「債券」が同7.0%減の29兆円となった。
企業の金融資産残高は前年同月末比8.8%増の943兆円。内訳は、「株式・出資金」が同17.6%増の250兆円、「現金・預金」が同4.2%増の229兆円、「企業間・貿易信用」が同5.3%増の202兆円などとなった。
日本国債(「国庫短期証券」と「国債・財融債」の合計)の発行残高は前年同月末比4.5%増の1,013兆円と、過去最高を記録した。1,000兆円を上回ったのは初めて。
保有者の内訳は、日本銀行が前年同月末比43.8%増の215兆円で、全体の21.2%を占めて最大の保有主体となった。海外投資家は同5.8%増の86兆円、構成比は8.5%。一方、ゆうちょ銀行などを含む中小企業金融機関等は同8.9%減の153兆円、構成比は15.1%、国内銀行は同6.3%減の129兆円、構成比は12.7%などとなった。