また、夏がやってきてしまいました。もちろん、ビーチや避暑地などで過ごす夏はサイコー! ですが、夏の大半は学校やオフィスで、高温多湿のジメっとした空気に「夏なんか早く終わってしまえ!」とイライラしてしまう季節でもあるのです。
炎熱サマーのイライラ解消に、何かいい方法はないものか…と探していたところ、"ロシア軍特殊部隊の感情コントロール法"というフレーズが頼もしいメソッド「システマ」に出会いました。
さっそく、システマ東京代表の北川貴英さんにご登場いただきましょう。
■しステマとは?
「システマとは、ロシア軍の特殊部隊で編み出された訓練法です。銃弾が飛び交う状況で、いかにして怒らず、恐れず、冷静でいられるかを目指してつくられています。なぜなら、怒りや恐れにかられていては、しっかりと状況を把握し、的確な判断を下すことはできないからです」
確かに。みなさんにも覚えがあるでしょう。イライラMAX状態では周りが見えなくなりますし、人の話を聞くこともできなくなる。ビジネスでも学業でも、良いパフォーマンスは見せられなくなってしまうんです。
では、システマではいかにして怒りをコントロールし、平常心を保つのでしょうか。
「それは『呼吸』です。鼻から息を吸って、口からフーッと音を立てながら吐く。怒りにとらわれそうになったら、これを数回繰り返すんです。ポイントは、呼吸のために力んだり、姿勢を崩したりしないようにすること。ラジオ体操の深呼吸のように身体を反らす必要はありません。ブリージングと呼ばれるこの呼吸法はシステマ独自のもの。これが、怒りの炎を消す初期消火になるのです」(北川さん)
実際にやってみましょう。
鼻から息を吸って…口からフーッと出す。
実にイージーですね。こんな簡単な呼吸だけで、ホントに効果があるんですか?
「まずやってみてください。それでほんの少し楽になる体験をするのが1番です! 呼吸は身体のあらゆる領域と、特に自律神経系と呼ばれる神経システムと密接に関わりあっています。自律神経のうち、怒っている時に優位になるのは交感神経。その交感神経の興奮を鎮め、副交感神経を優位にすると、気分を安定させることができます。それを実現するのが呼吸なんです」(北川さん)
なるほど。確かに、イライラしたり緊張していたりする時は呼吸が短く、浅くなってますよね。
実際にブリージングしてみると、肩に力が入りまくりだった自分にも気がつきました。怒りを、目に見えないメンタルの問題としてではなく、実体のある身体の問題として考える。すごく分かりやすいメソッドです。
もしシステマ呼吸を利用してもイライラが残ってしまうときは、ヒラメキがほしいときに使えるCST理論を追加で試してみましょう。「冷たい(Cold)」「甘い(Sweet)」「歯ごたえがある(Texture)」ものをチョイスし、脳を刺激しながら食べれば、脳もスッキリして気持ちのクールダウンもうまくできそうです。
実際、ビジネスの現場でもオフィスおやつはリラックスアイテムとして活用されています。「職場でのおやつ」に関する意識調査を見ても、「ストレス解消のため」と答えた方は全体で37.9%。特に20代女性は52.5%に及んでいます。スイーツ経験値が高い層だけに、その効力を熟知しているのかもしれませんね。
怒りに我を忘れそうになったり、ストレスで爆発したりしそうな時は、システマ呼吸とアイスでクールダウン。夏のイライラ解消はこれで決まりですね!
(佐々木正孝/チェリオ おやつハッカー)
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