日本も参加している「2014 FIFAワールドカップ ブラジル大会」。日本は6月20日の試合終了時点で、わずかながらもグループリーグ(GL)突破の可能性を残している。
ただ、それはギリシャとコートジボワールも同じ。既に勝ち点6で決勝トーナメント進出を決めたコロンビア以外のすべてのチームに、GLを突破できる可能性が残されているのだ。25日のGL最終節を前に、各国の突破条件をおさらいしよう。
20日の試合終了時の成績は、日本とギリシャが1敗1分で勝ち点「1」、コートジボワールが1勝1敗で勝ち点「3」となっている。日本時間25日の最終節の組み合わせは、「日本対コロンビア」「ギリシャ対コートジボワール」だ。
日本は勝利が絶対条件
日本が決勝トーナメントに進出するには、「日本がコロンビアに勝つこと」がまず大前提となる。その上で、「コートジボワールが引き分け以下に終わる」ということが必要となってくる。
日本はコロンビア戦に勝利すれば、3試合のトータルが1勝1敗1分となり、勝ち点4。現在1勝1敗のコートジボワールがギリシャと引き分ければ、コートジボワールも日本と同じく勝ち点4となる。コートジボワールが負ければ、ギリシャが1勝1敗1分となり、勝ち点4で日本と並ぶ。
ギリシャも勝利が絶対条件
同じく勝ち点1のギリシャも、コートジボワール戦の勝利が絶対条件となる。その上で、日本がコロンビア戦に引き分け以下ならば、勝ち点は、ギリシャが「4」、コートジボワールが「3」、日本が「1ないしは2」となり、文句なしでGL突破となる。
日本とギリシャが共に勝利すると、勝ち点「4」で並ぶ。
唯一、自力通過できるコートジボワール
現在勝ち点「3」のコートジボワールは、ギリシャに勝てば、2勝1敗で勝ち点「6」となる。つまり、3か国の中で唯一、自力でGL突破できる可能性が残されているわけだ。
引き分けでも日本とギリシャに比べて分がいい。引き分ければ必然的にギリシャは勝ち点「2」で沈むうえ、日本はGLで最もFIFAランキングが高い(8位)コロンビアと戦うため、これまでの2試合以上に苦しい試合を強いられることが予想されるからだ。
絶対に避けないといけないのは敗退。負けた瞬間、ギリシャが勝ち点「4」になるため、GL敗退が決まる。
命運を分ける「得失点差」と「総得点」
複数国で勝ち点が並んだ場合は、「得失点差」が最上位の判断基準となり、それに優れたチームが決勝トーナメント進出を決める。次いで「総得点」、「当該チーム同士の勝ち点」などが判断基準となる。そのため、日本がGLを突破するには、ギリシャと勝ち点が並ぶことの方が有利となる。
20日の試合終了時点では、日本とギリシャの勝ち点は同じ「1」でも、得失点差は日本が「-1」に対してギリシャが「-3」。仮に日本とギリシャがそれぞれ1-0で勝利を収めたとすると、勝ち点は「4」で並ぶが「得失点差」に勝る日本が決勝トーナメントに進出できるからだ。
一方でコートジボワールと勝ち点が「4」で並ぶと、「当該チーム同士の勝ち点」では日本がコートジボワールに1-2で負けていることから不利になる。そのため、それよりも高い判断基準である「得失点差」ないしは「総得点」でコートジボワールを上回る必要がある。
現在、日本の得失点は「-1」でコートジボワールは「0」。すなわち、日本とコートジボワールが勝ち点で並んだ場合は
日本が2点差以上でコロンビアに勝利=日本がGL突破
日本が1点差でコロンビアに勝利=日本とコートジボワールの総得点が多い方がGL突破
日本が1点差でコロンビアに勝利するも、総得点がコートジボワールと同じ=コートジボワールがGL突破
となる。
コートジボワールがギリシャに勝利すると、日本は無条件で決勝トーナメントに進めなくなる。自力でのGL通過ができなくなった日本代表にとっては、ギリシャ優勢にゲームを進めてもらいたいところだろう。
日本対コロンビアとギリシャ対コートジボワールは、日本時間25日の5時に同時キックオフの予定。それだけに、既に決勝トーナメント進出を決めているコロンビア以外の3チームは、グループCのもう一方の試合展開を気にしながらゲーム運びをする必要性も出てくる。各チームの指揮官が振るうタクトにも注目だ。
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