JR貨物はこのほど、「平成26年度事業計画」を公表した。安全設備の推進、老朽設備・車両の更新など、総額219億円の設備投資を行うとしている。

JR貨物が「平成26年度事業計画」を公表

今年度の事業計画では、景気の回復局面が続く見通しであり、長距離トラックドライバー不足の傾向が顕著であることから、「大量輸送という機関特性を持った鉄道が果たすべき役割は、ますます大きくなっている」との基本認識が明記されている。

安全設備の推進としては、ATS装置の機関車への搭載を進めるほか、鉄枕木への入替え、運転士異常時対応訓練用シミュレーターの導入などに取り組む。安定輸送の確保に向け、主要機関区や駅への機関車・コンテナの予備車両の配置を推進。機関車・コンテナ車の新製も行うとしている。

2012年度に試作した津軽海峡線の新幹線共用走行用専用機関車EH800形式については、2016年3月の北海道新幹線開業に向けて引き続き走行試験を実施していく計画だ。

同計画では、2014年度の輸送量を3,063万トン、貨物量に輸送距離を乗じた「トンキロ」は210億トンキロと想定。2013年度実績(見通し)に対し、輸送量では1.0%、トンキロでは2.6%の増加を見込んでいる。運輸収入は2013年度実績(見通し)より20億円増の1,160億円を想定。そのうち、コンテナは前年度より29億円増の1,068億円の収入を見込んでいるが、車扱いは前年度より8億円減って92億円になると想定している。