第86回アカデミー賞授賞式が現地時間2日、アメリカ・ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、主演男優賞が発表された。栄冠を手にしたのは、『ダラス・バイヤーズクラブ』で主演したマシュー・マコノヒーで、同作で助演男優賞に選ばれたジャレッド・レトと並んでの受賞となった。

マシュー・マコノヒーのアカデミー賞受賞はノミネートともに初。HIVに感染した主人公を演じるために38ポンドもの減量を行ったことでも注目され、アカデミー賞の前哨戦とされるハリウッド外国人映画記者協会主催のゴールデングローブ賞でもドラマ部門の主演男優賞に輝き、オスカー最有力と期待が高かった。

マシュー・マコノヒーは、授賞式の檀上で「まず最初に尊敬する神に感謝します。人生で素晴らしいチャンスが与えられましたが、これは人間のおかげではなく、神様のおかげだと思っています。そしてこういう感謝というのは必ず報われるんです」と神を表敬。次に、「いつも期待してくれるのは家族です。両親は自分たちを尊敬するように私と弟を教育してくれました。そして、自分を尊敬することで他の人たちを尊敬できることを教え、励ましてくれました。自分に誇りを持つことができるようになったのは、皆さまのおかげです」と周囲への感謝の思いを語った。

また、「日々の生活で必要なのは、尊敬するもの、崇拝するもの、追いかける相手」と自らの人生のモットーを告白。「14歳の時、ある大事な人から、自分の英雄は誰かと訊かれました。そして考えたのは10年先の自分自身の姿がヒーローだと思うようになりました。そこに到達することはないけれど、常に追いかける相手はそれなんです。いずれにしても、人生においては、尊敬するもの、期待すること、追いかける相手というのが重要で、それですべてがうまくいきます。素晴らしい人生を続けましょう」と、力強く観客に呼びかけることで受賞の喜びを表した。

なお、今回、主演男優賞にノミネートされていたのは、『アメリカン・ハッスル』のクリスチャン・ベイル、『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』のブルース・ダーン、『ウルフ・オブ・ウォールストリート』のレオナルド・ディカプリオ、『それでも夜は明ける』のキウェテル・イジョフォーと合わせて計5人。

映画『ダラス・バイヤーズクラブ』が現在、公開中。

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