「第8回shiseido art egg」展を開催

資生堂ギャラリーは3月30日まで、「第8回shiseido art egg(シセイドウ アートエッグ)展」を開催している。

新進アーティストに門戸を開く公募制プログラム

同ギャラリーは1919年のオープン以来、「新しい美の発見と創造」という考えのもと、90年以上活動を継続。「shiseido art egg」はその活動の一環として、新進アーティストにギャラリーの門戸を広く開く公募制のプログラムとなる。

8回目となる今年度は、全国各地より昨年を上回る324件の応募を得た。今回は、20代~30代の応募が全体の80%を占め、特に30代の方の応募が目立った。その中で、長時間に及ぶ審査の結果、既成のジャンルに対して柔軟な発想で挑んでいる加納俊輔、今井俊介、古橋まどかの3名が入選となった。

「加納俊輔展」は、1月10日~2月2日開催。複雑なプロセスを経て制作された立体作品のほか、写真が印画紙の上の現象でしかないことを強調するプリント作品を展示。身の回りのモノとイメージの関係に働きかけ、普段私たちが見過ごしている「前提となっている構造」を問い直し、鑑賞者の認識を揺さぶる作品展となる。

「今井俊介展」は、2月7日~3月2日開催。ストライプ柄をランダムに組み合わせて作った画像を転写し染色した布の立体作品と、立体作品に使われている柄を描いた大型の絵画作品を展示。絵画作品と立体作品を同時に鑑賞することで、平面の中の三次元性がより強く感じられる展示を試みる。

「古橋まどか展」は、3月7日~30日開催。日本での初個展となる同展では、日本で収集した金魚鉢や虫かごなどの使い古された日用品や農機具などを使った新作を展示。モノにまつわる物語を取り込みながら、それらに潜む力を引き出すという。

なお、展覧会終了後、3名の審査員が3つの個展の中から「shiseido art egg 賞」を選出する。今年度の審査員は、堀江敏幸(作家、フランス文学者)、三田村光土里(美術家)、山本直彰(画家)の3氏。受賞者は2014年4月下旬Webサイトにて発表となる。

会場は、資生堂ギャラリー(東京都中央区銀座8-8-3 東京銀座資生堂ビル地下1階)。時間は平日 11時~19時、日・祝 11時~18時。毎週月曜休(祝日が月曜にあたる場合も休館)。入場無料。その他、詳細は同イベントWebページで確認できる。