帝国データバンクは、2013年12月時点の同社信用調査報告書ファイル「CCR」(160万社収録)及び企業概要ファイル「COSMOS2」(144万社収録)をもとに、第3回全国オーナー企業分析結果を発表した。
オーナー企業とは、会社の経営者(社長)と所有者(株主)が同一である企業のこと。今回は、過去3年間のうちに代表者名と筆頭株主名が同一であることが確認できた株式会社及び有限会社をオーナー企業として定義し、分析を行った。
オーナー企業数は、全国で19万9,203社に上り、これを業種別に見ると、「卸売業」が4万6,061社で全体の23.1%を占めた。全企業に占めるオーナー企業の比率(オーナー企業率)は、全体の54.4%で、業種別では「建設業」の60.8%がトップ、次いで「小売業」の60.6%の順となっている。
地域別に見ると、「関東」の7万4,896社(構成比37.6%)が最も多く、次いで「近畿」の3万3,565社(同16.8%)、「中部」の2万7,648社(同13.9%)の順となった。社長の就任経緯別で見ると「創業者」が10万8,437社(構成比54.4%)で最も多く、「同族継承」の6万7,887社(同34.1%)が続いた。
年商規模別では、「1億円以上10億円未満」の12万2,703社(構成比61.6%)がトップとなった。2位は「1億円未満」の4万4,868社(同22.5%)、3位は「10億円以上100億円未満」の2万9,177社(同14.6%)。
社長年代別に見ると、「60~64歳」(3万3,698社)が最も多く、次いで「65歳~69歳」(3万1,673社)、「55歳~59歳」(2万5,136社)となった。また、後継者が決まっていない後継者不在率では、年代が上がるにつれ下降しているものの、「70~74歳」でも4割以上の企業では後継者が未定となっている。
また、2012年度の決算が前年同期と比較可能な19万4,161社のうち、増収増益(赤字企業除く)となっている企業の構成比は23.9%。年代別に増収増益企業の構成比を見ると、年代が上がるにつれ緩やかに下降する傾向にある。70歳台以降になると下降幅が大きくなり、「85歳以上」では増収増益企業発生率は15.7%にとどまった。