世界銀行グループである国際金融公社(以下IFC」)ならびに大和証券グループはこのたび、途上国の女性起業家に対して金融サービスへのアクセスを拡充する『女性の力 応援ボンド』の発行および販売を行うと発表した。

国際機関による女性をテーマとした債券の発行事例はこれまでにないといい、また、国内でも初めてという女性に焦点をあてた債券の販売になるという。このたび、大和証券がその売出しを行い、日本の個人投資家および法人投資家に販売する。

IFCでは、女性への支援拡大というIFCの目標に賛同する企業や金融機関と協力することで、女性起業家の資金アクセス改善やビジネス機会の創出をサポートしているという。2010年の終わり頃から着手している「女性向け金融サービス事業」では、東欧や東アジア、アフリカ、ラテンアメリカにおいて、女性が経営する中小企業を対象に20を超える投融資やアドバイザリーサービスを提供していて、そのポートフォリオは7億米ドルにせまる規模になっているとしている。

さらにこうした活動の一環として、女性のビジネス機会を支援するための投資拡大に向けて、IFCは「女性起業家支援のための債券プログラム」を立ち上げ、このたび、初という、債券発行へと至ったという。日本の投資家は、同債券への投資を通じて、IFCが手掛ける女性向け金融サービスをサポートし、女性起業家の資金アクセス改善に貢献できるとしている。

IFCでは、女性が所有もしくは経営する企業を支援する融資業務のために、特別勘定を設定しているという。IFCは、同債券発行による調達資金をこの特別勘定に振り分け、女性起業家向けの金融サービスを拡大している金融機関への融資に充当するとしている。