間違った意味で使われる言葉ランキング

小学館の国語辞典「大辞泉」編集部は、9月20日~23日に15歳以上の男女1,200人を対象に、インターネットにて「本来と異なる意味・言い方で使用される言葉ランキング」を実施。このほどその結果を発表した。

ハッカーは不正行為をする人ではなく……

まず、間違った意味で使われる言葉について調査。「ハッカー」「確信犯」「他力本願」など同編集部が選んだ50の言葉について、どのような意味で使っているか尋ねた。

間違った意味で使われる言葉1位は「ハッカー」だった。本来の意味は「コンピューターやインターネットにくわしい人」という意味だが、「コンピューターで不正行為をする人」という意味で捉えている人が多い。

2位の「確信犯」は、「信念に基づいて正しいことだと思い込んでする犯罪」のこと。しかし「悪いことであると分かっていながらする犯罪」という意味で捉えている人が多い。「確信犯」は平成14年度「国語に関する世論調査」(文化庁発表)では、誤用率57.6%だったが、今回の調査では73.0%という結果だった。

3位の「他力本願」は、自らの修行などによらず、阿弥陀仏の本願で救済されることという浄土教の言葉だが、「人まかせ」という意味で定着しているようだ。

約7割が「間が持てない」を言い間違う

次に「言い間違いされる言葉」について調査したところ、1位となった言葉は「間が持たない」だった。「途切れがちの会話などを、うまくつなぐことができない」と言いたい時に68.7%が使っているが、本来の言い方は「間が持たない」ではなく「間が持てない」。

2位は激しい語気の声を出すことを表現する「声をあららげる」だが、63.9%が 「声をあらげる」と言っている。3位の「足もとをすくう」は、「足をすくう」が本来の言い方。その他、「采配(さいはい)を振る」「怒り心頭に発する」「押しも押されもせぬ」などを本来とは違った言い方で言っている人が多いことが分かった。

言い間違いされる言葉ランキング」