日本銀行はこのほど、日本の決済システムを巡る動きについてまとめた「決済システムレポート2012-2013」を発表した。それによると、2012年の電子マネーの決済金額は前年比26%増の2兆4,671億円となり、2007年の統計開始以来、初めて2兆円を突破した。
近年電子マネーは、カード発行枚数や端末が増加するなど利用環境が拡大し、決済金額・件数ともに大きく伸びた。決済金額は、2010年が1兆6,363億円、2011年が1兆9,643億円、2012年が2兆4,671億円。年間決済件数は、2010年が19億1,500万件、2011年が22億3,700万件、2012年が27億2,000万件。1件あたりの決済金額は、2010年が854円、2011年が878円、2012年が907円となった。
電子マネー決済の端末台数は、2011年9月に100万台を突破した後、2012年12月には118万台まで増加。また、電子マネー携帯(電子マネーの価値を記録できる携帯電話)台数も増加傾向にあり、2012年9月には電子マネー媒体全体の12%弱に上った。
クレジットカードについて見ると、決済金額は2000年の約20兆円から2011年には約50兆円に増加。一方、デビットカードについては、1件当たりの決済金額が減少していることなどから、2012年の決済金額は約5,565億円にとどまった。