知的財産教育協会は7日、企業内のブランドマネジメントやブランド法務に携わる人を対象とした新しい国家試験「知的財産管理技能検定1級(ブランド専門業務)」を、2014年3月から実施すると発表した。

「知的財産管理技能検定1級(ブランド専門業務)」は、高度で戦略的なブランドマネジメントを行うことができる人材の育成を目的としたもの。試験では、外国における模倣品対策を含むグローバルなブランド保護、具体的にはそれに関連する知的財産(商標、意匠等)の保護と活用に関するスキルを測定する。レベル設定および試験範囲は、経済産業省「知財人材スキル標準」に準拠している。

国家資格名は、「一級知的財産管理技能士(ブランド専門業務)」。業務内容は、ブランドの知的財産権としての側面(保護や活用)にフォーカスし、国内外におけるブランドに関する権利取得手続や、ライセンス・模倣品対策等のマネジメントを行う。

同協会によると、知的財産に関する業務は、「技術等特許の分野」「音楽・映画等コンテンツの分野」「ブランド・デザインの分野」の3つに大別され、知財関連人材はおおむねこの3分野のいずれかに該当するという。現行の「知的財産管理技能検定1級」は、この3分野のうち特許およびコンテンツの2分野について、「特許専門業務」と「コンテンツ専門業務」の2種類を実施している。今回、新たに「ブランド専門業務」を追加することで、海外での日本ブランドの市場の確立および拡大に向けた人材育成に寄与していく。

検定レベルの階層図

「1級(ブランド専門業務)」の受検者像は、「ブランド担当者=企業内のブランドマネジメントおよび法務(商標・意匠とそれに関連する契約等)に携わる者」を想定。具体的には、企業内におけるブランド法務マネージャーや商標・意匠グループ責任者、ブランドを総括する責任者や経営企画担当者などとなる。なお、そのほかのブランドに係る業務を行っている人については、3級、2級を経ながら1級に到達することを見込んでいるという。

試験日は2014年3月9日。受験料は、学科試験が8,900円、実務試験が2万3,000円。申込受付期間は、個人Web申込が2013年10月24日~2014年1月30日、個人郵送申込・団体申込が2013年10月24日~2014年1月22日。合格発表は2014年5月7日を予定している。詳細は知的財産管理技能検定Webサイトまで。