富士宮やきそば、横須賀海軍カレー、佐世保バーガーに八戸せんべい汁……。数え上げればきりがないほど、日本全国津々浦々に存在するご当地メニュー「B級グルメ」。ひとたび人気に火がつけば、人々はそれを求めて遠方から足を伸ばし、大行列をつくるほどのブームに! まちおこしにも一役買うほど重要なB級グルメ、外国人の目にはどのように映っているのでしょうか。日本に住む20人の外国人に聞いてみました。
■B級グルメが大好きです。B1グランプリは母国で聞いたことはないです(中国/20代後半/女性)
■日本のB級グルメはいい考えだと思います。インドネシアには、競い合うようなことはありません(インドネシア/40代前半/女性)
■B級グルメは良いですね! フランスでも人気です。フランスではあまりそういう競い合いがないですね(フランス/20代後半/女性)
■B級グルメの中で好きなものがたくさんあります。母国ではそういうB1グランプリみたいなのはないです(オランダ/30代前半/男性)
■B級でもおいしければいいじゃないかな、タイではあまり食べ物の戦いはありませんね。あればいいのに(タイ/30代前半/女性)
日本人と同様に、外国人も「B級グルメが好き」と好意的な意見をお持ちの人が半数以上を占めました。庶民的でありながらおいしい料理は、誰にとってもうれしいもの。こうしたコンセプトを「B級グルメ」と名付けること自体が日本ならでは、という感じがしますね。
■B級グルメが大好きで、ぜいたく料理より食べたい。母国にもB1グランプリのように地域で競い合うようなことがあります(アメリカ/30代後半/男性)
■イタリアにもあります。とても人気があると言われています。面白くて勉強になります(イタリア/30代前半/男性)
■安くておいしいのは賛成。母国にもある(ペルー/40代前半/男性)
B-1グランプリのウェブサイトを見てみますと、正式名称は「ご当地グルメでまちおこしの祭典! B-1グランプリ」といい、単なるグルメイベントではなく、「まちおこし活動の日本一を競うイベント」であるとのこと。全く同じコンセプトのイベントかどうかは分かりませんが、ご当地メニューのおいしさを競うイベントがある国もありました。
■別にうまいとは思わない。地方を活性化させる手段のひとつにすぎない。台湾にもある(台湾/40代前半/男性)
■ただのイベントのひとつ。深く考えたことはない。母国にはありません(カナダ/20代後半/男性)
「B-1グランプリ」は地方の活性化のためのPR活動である、ということを冷静に捉えたドライな意見もありました。多くはもともと地域の人々に愛されているご当地メニューですので、自分の住んでいる地域以外のおいしいものを見つけることができる、こんなイベントは楽しいと思うのですが……。
■B級グルメはおいしいですが、競い合う必要がないと思います。ドイツは料理で競い合うことはあまり聞いたことがありません(ドイツ/30代後半/男性)
それを言っちゃあ……的な答えもありました。味覚は人それぞれですし、全く違う料理を比べて一位を決めると考えると理解しにくいのかもしれませんね。とはいえ、必要性を説き始めると日本のバラエティ番組の多くがダメだしされてしまいそうです。
中国やフランス、タイなど食自慢の国の人々にも支持されるB級グルメ。ミャンマーの方が、「ちょっとした工夫で作られたレシピが多いので、独特な味がすると思います」(30代前半/女性)とおっしゃっているように、意外なおいしさに出合える可能性があるのが面白いところ。
日本のように特別なジャンルとされていないだけで、世界中どの国にもこうした「安くておいしいご当地メニュー」は存在するのではないでしょうか。日本だけでなく世界のB級グルメを食べ尽くしたい!と思いませんか?