中部電力と三菱商事は7日、三菱商事の100%子会社であるダイヤモンドパワーの株式80%を取得することで合意し、株式譲渡契約を締結したと発表した。併せて、中部電力、三菱商事および日本製紙は、石炭火力発電所を建設・運営する新会社の設立を定めた合弁契約書を締結したと発表した。
ダイヤモンドパワーは、電力の小売販売を行う特定規模電気事業者で、2000年3月三菱商事の子会社として設立。中部電力は、今後、新設する石炭火力発電所から仕入れた電気をベースに、ダイヤモンドパワーを通じて、東電管内(50ヘルツ地域)への電力卸売・小売を実施していく計画だ。
中部電力は、将来の収益基盤を拡大するため、東電管内における電力販売事業の展開を検討してきたという。同社は、事業に必要なノウハウおよびインフラ(電源、顧客基盤、電力需給管理手法)を効率的に確保するため、ダイヤモンドパワーの株式取得を決定したと説明している。株式譲渡日は2013年10月1日(予定)。
新会社は9月中旬に設立予定で、新会社が運営する石炭火力発電所は日本製紙の富士工場鈴川(静岡県・富士市)の敷地内に建設する。資本金は約26億円(予定)、出資比率は三菱商事が70%、日本製紙が20%、中部電力が10%。出力は約10万キロワットで、運転開始は2016年5月を予定している。