国民生活センターは、スマートフォンからアクセスしたアダルト情報サイトに関するトラブルが急増しているとして、消費者に注意を促している。
全国の消費生活センターに寄せられた相談件数を商品・サービス別に分析したところ、2012年度は、アダルト情報サイトに関する相談が前年に引き続き1位になったことがわかった。近年はスマートフォンの普及に伴い、スマートフォンからアクセスしたとする相談が急増しており、2013年度(2013年5月13日まで)の相談件数1,174件は、昨年度同時期の427件と比べて、既に3倍近くに達している。
また、アダルト情報サイトに関する相談全体のうち、スマートフォンからアクセスした割合は、2010年度は0.1%、2011年度は4.4%、2012年度は18.6%、2013年度は28.7%と、年々増え続けている。
相談内容については、「有料の認識がないままクリックしたところ、料金の請求画面が表示されたが、支払わなければならないか」、「個人情報が業者に伝わっているのではないか」などの内容が多い。さらに最近は、情報処理推進機構(IPA)の報告でもあるように、一般サイトで配信されているアプリではなく、いわゆる"公式マーケット"で無料アプリをダウンロードした利用者が、突然、料金を請求されたというトラブルも見られたという。
このほか、「アプリをダウンロードした後、業者から料金を請求する電話があった」、「アダルト情報サイトに接続して年齢を確認したら入会となり、高額料金を請求された」といった事例も報告されている。
同センターではこのような手口について、「無料だと思っても、料金を請求されることがあるため、安易にアクセスしない。また、スマートフォンでは、アプリを安易にダウンロードしないこと」と忠告。身に覚えのない請求は無視し、不安に思う場合は業者に連絡せず、最寄りの消費生活センターなどに相談するよう呼びかけている。また、画面に請求画面を張り付かせる行為は犯罪の可能性もあるため、警察にも情報を提供してほしいとしている。
請求画面が張り付いた場合やアプリをインストールしてしまった場合の対処法は、情報処理推進機構のWebサイトで紹介している。