幼いころ、絵本やアニメでいろいろな童話や昔話に出会いました。日本では、桃太郎、かぐや姫、一寸法師などが有名ですが、海外ではどのようなお話が定番なのでしょう? 日本に住む20人の外国人に聞いてみました。

■うさぎとかめ(ミャンマー/30代前半/女性)

■「勤勉で、時間を惜しまない働き者になりましょう」という勤勉なアリの話(インドネシア/40代前半/女性)

■グリム童話が一番知られている、イソップ物語なども有名(アメリカ/30代後半/男性)

童話や寓話と言えば、ドイツのグリム童話、ギリシャのイソップ物語、デンマークのアンデルセン童話。世界中で語り、読み継がれていることが分かりますね。

■「大きなカブ」。一族の人間や動物が力を合わせて大きなカブを抜く話(ロシア/20代後半/女性)

日本でも有名なロシア民話です。カブを抜く時の「うんとこしょ、どっこいしょ」という掛け声は、原文のロシア語でも物語全体にリズムを持たせる重要な役割を果たしているそうです。

■お姫様とドラゴン。心のきれいなお姫様と魔法にかけられてドラゴンにされてしまった王子の話(スペイン/ 30代前半/男性)

バラを愛するお姫様の優しく美しい心が、王子の魔法を解き幸せになったというこのお話、フランスの民話「美女と野獣」に似ていますね。似ていると言えば、次のような回答も。

■「ライラとカイス」。ライラとカイスは愛し合っていて結婚したいが、家同士が対立していたため結婚できなかったという話。「ロミオとジュリエット」と似たストーリーですが、それよりも1,000年前の昔話(エジプト/40代前半/男性)

「ライラとマジュヌーン」として知られるイスラム諸国では有名な悲劇。絵画などにもよく描かれます。マジュヌーンとは狂人の意味で、カイスはライラへの愛が激しすぎたために、人々からマジュヌーンと呼ばれるようになります。アラビア版・ロミオとジュリエットとも言われますが、更に深い愛と悲しみが全編に漂います。

■エルサ・ベスコフという作家。自然と関わる話が多く、素敵な童話、絵本を書いている(スウェーデン/40代前半/女性)

女性童話作家で、代表作は、少年が自分で世話をしている羊の毛で新しい服を作る「ペレのあたらしいふく」や、季節の移り変わりを描いた「いちねんのうた」。美しい絵と楽しいお話で愛され続けています。

■ナスレッディン・ホジャ物語。面白いけどよく考えたら深い意味があり、考えさせられる昔話(トルコ/30代後半/男性)

ナスレッディン・ホジャが主人公で、笑い話、とんち、皮肉など様々な種類の話があります。少し変わったスタイルで、昔話というよりは知恵話、小話といった感じです。

■「秘密」。昔、子供がいないおじいさんとおばあさんは木から子供をもらい、絶対秘密にするように言われるが、おばあさんはある日ピーナッツソースのご飯が食べたくて秘密を話してしまう。すると、子供は消えてしまったという話(マリ/30代前半/男性)

「鶴の恩返し」を思い出しました。約束を破ってはいけないという教訓や、人間の誘惑に弱い愚かさを描いた物語はどこの国にもあるのですね。ほかには下記のような回答がありました。

■「虎姑婆」。おとなしく話を聞かない子供が、夜に虎姑婆という悪い人にさらわれる(台湾/40代前半/男性)

■ピノキオ。人間になりたい人形の話。悪役に夢の実現を邪魔されるが、あきらめなかったピノキオは本物の子供になる(イタリア/30代前半/男性)

■星の王子さまや、ジャン・ド・ラ・フォンテーヌの童話。リアリティがあり、モラルを子供たちに教えるための童話(フランス/20代後半/女性)

簡潔で分かりやすい物語の中に込められたメッセージや教訓。お国は違えど、伝えたいことは同じみたいですね!