ハイアス・アンド・カンパニーは11日、新入社員の頃に抱いていた夢とその実現率などを調べた「理想と現実に関する意識調査」の結果を発表した。同調査は、2013年3月27日~4月1日の期間にインターネット上で行われ、全国の18歳以上の男女1,273名から有効回答を得た。
まず、新入社員だった頃、何年会社で働こうと思っていたか尋ねたところ、最も多かったのは「定年まで」で44.4%。以下、「3年以上5年未満」が17.4%、「5年以上10年未満」が14.2%と続き、年代別に見た場合でも、20代の約7割、30代の約8割が「3年以上」働きたいと考えていた。しかし、厚生労働省の発表したデータによると、最近15年以上では、実際は中卒の6~7割、高卒の4~5割、大卒の約3割が3年以内に離職しているといい、同社は「理想と現実にギャップが生じている」と分析している。
新入社員だった頃の夢は、「満足な年収の獲得」が47.3%で最多となり、年代別に見ても全世代でトップを獲得。次いで、「管理職になる」が18.1%、「終身雇用される」が16.7%となった。一方、「仕事関連で夢は無い」と答えた人も21.0%を占め、年代が下がるほどその割合は高くなっていた。
新入社員の頃の夢が実現したか、もしくは実現に近づいているか聞くと、「実現しなかった(実現に近づいていない)」と「ほぼ実現しなかった(ほぼ実現に近づいていない)」と答えた人は計63.8%。反対に「ほぼ実現した(やや実現に近づいている)」と「実現した(実現に近づいている)」は計36.2%となった。実現した年代別に夢の実現率を見ると、50代でも実現していない層が59.6%、60代以上で44.8%とようやく半数以下となった。
自分は新入社員にとって、入社時憧れていた先輩のような存在になれていると思うか質問すると、81.7%が「なれていない」と回答。一方、「なれている」は18.3%にとどまった。
マイホームを持つことは夢であるか(夢だったか)との質問に対して、「はい」と答えた人は52.3%。続いて、マイホームを持つことが夢で現在マイホームを持っていない人を対象に、どのようなマイホームを持ちたいか尋ねると、圧倒的に多かったのは「一戸建て」で69.6%。以下、「マンション」が21.1%、「二世帯住宅」が9.3%と続いた。
マイホームを持つことが夢であった住宅既購入者380人を対象に、思い描いていたマイホームと現実のマイホームに差があるか聞くと、全員が「ある(「ある」27.6%、「どちらかと言えばある」72.4%の合計)」と回答。具体的には、戸建てと集合住宅における違いや広さ関連のギャップ、間取り、住宅資金など様々なギャップが生じていた。
また、住宅既購入者にそれぞれのマイホームに点数を付けてもらったところ、平均66.8点となった。