アウディの昨年の業績を説明した大喜多寛氏

アウディ ジャパンがこのほど開催した年始記者会見。「2012年は『A6』を中心に、確実に販売台数を伸ばすことができました。ボリュームだけでなく、質的な意味でもいい販売実績を残すことができたと思っています」と、代表取締役社長の大喜多寛氏と振り返った。今年の販売目標として、昨年より10%上回る2万6,000台以上という台数を掲げている。

大喜多氏のプレゼンによれば、世界のドイツ・プレミアムブランドではBMWがトップ、僅差でアウディ、3位がメルセデス・ベンツだという。しかし、ヨーロッパではアウディが販売台数トップらしい。

ところで、この記者会見では、「Audi A8 hybrid」「Audi Q5 hybrid」という2台のハイブリッドモデルが同時に披露された。筆者の今回の使命は、この2台を"女子目線"でレポートすること。そんなわけで男性報道陣に紛れ込んでみたのである。

「お気楽助手席女子」にもうれしい機能搭載「Audi A8 hybrid」

アウディブランドの最上級サルーン「A8」シリーズのハイブリッドモデルでは、「A6」同様のパワートレインを採用。「A8」シリーズ唯一のFF駆動となっているらしい。

「Audi A8 hybrid」外観(写真左)と車内(同右)

ボディも従来の「A8」と同じ……かと思いきや、ふと目線を下に落とすと、ホイールはハイブリッド特有になっていることに気づいた。光り輝くシルバーメタリックの19インチ・アルミホイールは、道路のくぼみをよく拾いながらも乗り心地はかなり快適だという。とにかく一度乗ってみたくなる。

今回は実際に試乗したわけではないが、「A8 ハイブリッド」にもアクティブ・ノイズ・キャンセルが取り付けられ、馬力に対してキャビンの中はかなり静かなのだそうだ。ヘッドライニングにマイクロフォンをはめ込み、ノイズを打ち消す音をサウンドで発するわけだが、これによってノイズが75%も低減されるらしい。筆者のような「お気楽助手席女子」にとって、ドライブ中は好きな音楽を流しつつ、相手との会話も楽しむことが必須条件。それだけに、非常に大きなポイントといえるかもしれない。

雪もへっちゃら! "スノボ女子"も喜ぶ「Audi Q5 hybrid」

「Audi Q5 hybrid」

「Q5 ハイブリッド」には4輪駆動クワトロシステムが採用され、電気モーターの力だけで走るEVモードも装備しているという。ただし、外観だけを見ると、4駆特有の無骨さはまったく感じさせない、じつにおしゃれな"イケメン"モデルだ。そこがアウディ車の魅力のひとつとも思える。

大喜多氏(アウディ ジャパン代表取締役社長)は先日東京で降った大雪を例に挙げ、「アウディなら(自家用車を)路肩に止めて徒歩で帰宅することにはならなかったと思う」と誇っていた。冬といえば筆者も、いつも車(の助手席だが)で雪山に繰り出してスノボざんまい。それだけに、雪もへっちゃらというアウディの最新ハイブリッドモデルは魅力的といえそうだ。

そして、「A8 ハイブリッド」「Q5 ハイブリッド」のどちらも、ハイブリッド車に抱く印象を全面的に覆すような、スポーティーこの上ない風貌。もっと言うと、「男らしさ」があって、自分の彼氏が乗っていたならキュンとしてしまいそうなタイプの車だと感じた。

「A8 ハイブリッド」の価格は948万円で、「A8」シリーズでは最も安価なのもうれしい。ただし120台のみの限定車。早い者勝ちということか……。「限定モノ」に弱い女子としては、そこも興味を引かれるポイントだ。一方、「Q5 ハイブリッド」の価格は715万円。「相方の車の下取り価格を調べてみよう」と早速もくろむ筆者なのであった。

日本でも輸入車は大幅な伸びを記録したが、アウディは他のブランドと比べて、嫌味のない「持ってる」男をアピールできるかもしれない。「ステキ女子」を落としたい男子諸君も、ちょっとがんばれば手の届かない価格ではないと思うので、ぜひ!