社会人になって早5年。自分が自由に使えるお金も増え、趣味や持ち物にこだわりがでてきた人も多いと思います。そんな大人のアナタにおすすめしたいのが、“ちょいプロ”というフレーズ。プロの粋までは、まだ達してないけれど、自分なりにこだわった世界を満喫している大人の楽しみ方をご紹介します。

「ただの道楽」から「評価される特技」へ

東京都世田谷区在住のKさんは、32歳の会社員。美大を卒業したのはいいけれど、仕事は事務職のため、デザインの現場からは遠のいてしまったと言います。最近、休みの日に趣味で書いていたイラストを、もう一度ブラッシュアップして、作品として世の中に出したいと思うようになりました。

「イラストレーターとしての腕前はまだ半人前だということは、自分でもわかっています。でも、書きためたイラストが、50作品になったことを記念して、一人でも多くの人に見て欲しいなと考えるようになりました。」とKさん。大学時代の友人にも声をかけ、小さなギャラリーにて個展を開く準備を始めました。 「週末にイラストを書くことは、自分を充実させるための大切な時間。この時間で生み出された作品を評価して見ていただくなんて、とてもうれしいです。」Kさんは、いきいきとした顔で答えてくれました。

スクールで基礎をしっかり学ぶ

写真撮影を趣味とするYさんは、社会人向けのフォトグラファスクールに通うフリーライターです。仕事でも、カメラマンがいないときは、自分で撮影を行うときもあるといいます。でも、スクールに通う目的は別の理由からでした。 「私のもともとの趣味は、旅行なのです。旅行先で美しい景色を撮影するうちに、もっと撮影技術を学びたいと考えるようになりました。」

旅行でのシャッターチャンスは一度。それも限られたなかでの撮影なので、撮影スキルが足りず、プリントしたときに後悔してしまうことも多いと言います。 「スクールでは、基礎から学んでいます。社会人になってから、勉強することが少なくなったので、座学で講習を受けること自体も新鮮だったりします。」

ビジネスばかりでなく、プライベートをしっかり楽しむことは、充実した時間を過ごすためになくてはならないこと。Kさん、Yさんの目的は、仕事のスキルアップではありませんが、自然な流れとして今後のキャリアに結びついているようです。あなたも趣味にこだわり“ちょいプロ”を目指してみては? 今以上に奥が深い大人になれるかもしれませんよ。

文/櫻井綾乃(エフスタイル)