京阪電気鉄道は12日、新型通勤車両13000系20両を新造すると発表した。2012年春より宇治線(中書島~宇治間)を中心に順次運転を開始し、従来車両の2600系との代替が進められる。
川崎重工業が製造した同車両は、京阪電車のイメージカラーである緑色を基調に、通勤車両らしい軽快さを演出した外観に。3000系新造時に導入した基本デザインコンセプト「風流の今様」を継承し、これを具現化するモチーフとして、「スラッシュ・ムーン」と呼ばれる円弧形状を採用した。
車内は外観との調和を考慮し、座席や吊り手に萌黄色を用いた。また、サブカラーとして墨、アクセントカラーとして橙を配し、観光都市の列車らしいエレガントかつモダンな雰囲気に。車いすスペースや車内案内表示器、誘導鈴、扉開閉予告灯を設置し、荷棚の高さを従来車両より20mm低くし、扉の端部と出入口の足元にオレンジ色のラインを配置するなど、バリアフリーにも対応している。
環境にも配慮し、従来車両の2600系と比べて電力量を約35%削減。2600系との代替が完了すると、運転用電力量全体で約1%の電力量削減が実現するという。
新型車両13000系は20両(4両×5編成)が新造され、定員は先頭車が128人(うち座席は43人)、中間車が137人(うち座席は49人)。アルミ合金製車体で、VVVFインバータ制御装置を採用する。