ハーレーダビッドソンジャパンは、2011年のラインナップを発表した。ニューモデルはスポーツスターファミリー(シリーズ)の「XL883L スーパーロー」と「XL1200X フォーティーエイト」、ツーリングファミリーの「FLTRU103 ロードグライドウルトラ」。ラインナップ全体の価格は94万8000円から461万6000円。

CVOファミリーの4モデル

ハーレーダビッドソンは基本的なラインナップは変更せず、数台のニューモデルを追加するというスタイルで、毎年のラインナップを更新している。継続発売されるモデルも、エンジンなど細部の改良が行なわれる。

2011年モデルで追加されたXL883L スーパーロー(SuperLow)は、昨年まで発売されていた「883ロー」を進化させたもの。サスペンション長を伸ばすなどして、ハンドリングを向上させた。合わせて17L(リッター)の大型フューエルタンクを採用した。また、同モデルは2011年モデルのラインナップの中で、もっとも安価なモデルでもある(94万8000円)。

XL1200X フォーティーエイト(Forty-Eight)は、過去のホッドロッドカスタムをイメージしたモデルで、太いタイヤ、低い車高、突起物を減らしてシンプルにした外装などが特徴。フューエルタンクは"ピーナッツ"と呼ばれる小型のもので、容量は7.9L。車名の"フォーティーエイト"は、このピーナッツタンクが初めて登場した1948年に由来している。

そのほかスポーツスターファミリー全体として、スプロケットの歯数変更、クラッチケーブルの延長、サイドスタンドのマウント部分のフレーム変更など、細かな変更が行なわれた。

新型のXL883L スーパーロー

独特のスタイルを持つXL1200X フォーティーエイト

従来からあるスポーティなモデル XR1200X

ソフテイルファミリーはラインナップに変更はないが、ABSを採用したほか、操作性を向上させたハンドコントロールスイッチ、リレーや配線を減らしたBMC(ボディコントロールモジュール)を採用するといった改良が行なわれた。一部モデルは値下げされている。

ダイナファミリーおよびVRSCファミリーは、一部モデルが値下げされたほかは、ラインナップや装備に変更はない。

ソフテイルファミリーのFLSTF ファットボーイ

ダイナファミリーのFXDB ストリートボブ。5万7000円値下げされた

VRSCファミリーのVRSCDX ナイトロッドスペシャル。4万3000円の値下げ

ツーリングファミリーのニューモデル「FLTRU103 ロードグライド ウルトラ(Road Glide Ultra)」は、ツインカム103(1689cc)エンジンを搭載したモデル。フレームマウントのカウル、大きなリアケースを装備し、長距離ツーリングを快適にこなす。4スピーカーの豪華なオーディオシステムも装備する。

また、従来からある「FLHTCU103 ウルトラ クラシック エレクトラグライド(Ultra Classic Electra Glide)」にもツインカム103エンジンが搭載された。

メーカーカスタム車であるCVO(Custom Vehicle Operation)ファミリーとしては、4モデルが導入される。今回、初めてソフテイルをベースとしたCVOが投入された。

そのほか、ソフテイル、ダイナ、ツーリング各ファミリーに搭載されているビッグツインエンジンは、ブッシュの変更や発進時のノッキング音の低減など、改良が行なわれた。

ツーリングファミリーのニューモデルFLTRU103 ロードグライド ウルトラ。1689ccの大排気量エンジンを搭載する

FLHTCU103 ウルトラ クラシック エレクトラグライド。従来からあるモデルだが、ツインカム103エンジンを新たに搭載

ソフテイルをベースとしたCVOモデル、FLSTSE2 CVOソフテイル コンバーチブル。バックレストやウインドシールドが簡単に取り外せる