2010年10月よりフジテレビ"ノイタミナ"ほかにて放送開始予定の、TVアニメ『海月姫 (くらげひめ)』。東村アキコ作品初の映像化として話題となっている本作のキャスト陣が決定。今回は各キャラクターとともに、大森貴弘監督からのメッセージをあわせて紹介しよう。

TVアニメ『海月姫』は2010年10月よりフジテレビ"ノイタミナ"ほかにて放送開始予定

それぞれの世界を極める風変りでマニアックな「尼~ず」の面々だが、主人公・倉下月海役を花澤香菜、和物好きの着物マニア・千絵子役を斉藤貴美子、三国志マニアのまやや役を岡村明美、鉄道マニアのばんばさん役をくまいもとこ、枯れ専(枯れたオジサマ好き)のジジ様役を能登麻美子がそれぞれ演じる。

TVアニメ『海月姫』登場キャラクター

■倉下月海 (cv. 花澤香菜)
イラストレーターを目指して鹿児島から上京。インターネットのコミュニティサイトで知り合った友達に誘われて天水館へ入居。幼い頃、まるでお姫様のドレスのようなクラゲを見て以来、クラゲが大好きになった。クラゲのイラストはかなり上手い。メガネ無しではほとんど見えないほど視力が低い

【大森監督のコメント】
「眼鏡を取ったらかわいい」という設定なのに、取る前からすでにかわいいキャラクターっていますよね(笑)。でも、月海はダサイところは本当にダサくしたいので、たとえばゲジ眉などはアニメ的には難しいんですが、敢えて残しています。その代わり、動いているところや心根を見て、愛情がわいてくるようにしたいですね
■千絵子 (cv. 斉藤貴美子)
和物好きの着物マニア。市松人形を収集しており、集めた人形全てに名前を付けて可愛がっている。和裁が得意で裁縫の速度がとても速い。天水館の管理人である母親が、ヨン様を追って度々韓国へ行ってしまうため、管理人代行を務める

【大森監督のコメント】
尼~ずのなかでは一番の常識人で、近所付き合いもできるし、みんなのお母さん役です。着物が好きで良いものを着ているから、実はおしゃれなんですよね。基本的に顔が崩れないので、絵的には丸っこくてパンパンな感じと、ここだけ見ると「『ゴルゴ』かよ!」と思うくらい(笑)、眼光が鋭い三白眼と太い眉がポイントです
■まやや (cv. 岡村明美)
三国志マニアで、三国志の登場人物当てはめトークは一度始まるとなかなか止まらない。漢王朝の復興を願っている。喋る時に妙な手つきをする

【大森監督のコメント】
とにかく強烈なキャラクターですよね。空気を読まないオレ様発言が多くて、そのくせめちゃくちゃ内弁慶で……尼~ずはみんなそうなんですけど、この人は特にその傾向がひどい(笑)。いちばん描きやすいキャラクターなんですけど、わざとらしくない「生っぽさ」を出すために、僕なりの「縛り」を設けて描いていくつもりです
■ばんばさん (cv. くまいもとこ)
都電荒川線のレトロ車両を見るとつい乗ってしまうほどの鉄道マニア。アフロ風味の髪型だが、天パ。髪の毛の存在感が異常に強い

【大森監督のコメント】
実は僕、ばんばさんが一番好きなんです。やっぱり鍋のシーンの「パシン、ピシャッ、しゅるっ」にやられたんですよね(笑)。まややとの掛け合いもおもしろいし、たった一言ですべてを沈めてしまう鋭いツッコミが素敵です。最終回あたりはオリジナルエピソードなんですが、ばんばさんがキーパーソンになっていきます
■ジジ様 (cv. 能登麻美子)
執事カフェに一人で通うこともある枯れ専。地味な人物で、蔵之介に「影の薄い人」と言われた

【大森監督のコメント】
一番、身近にいそうなタイプですよね。フェティッシュなところがあって、枯れた男性以外のところでもそういう匂いのある発言をしているので、セリフは少ないんですが、そういうところで個性を出していきたいです。絵のこだわりは、カーディガンと髪型。ワカメみたいで、思わず切ってしまいたくなりますよね(笑)

TVアニメ『海月姫』は2010年10月より、フジテレビ"ノイタミナ"ほかにて毎週木曜日の24時45分より放送予定。

■TVアニメ『海月姫』おもなスタッフ
原作 / 東村アキコ『海月姫』(「Kiss」連載中/講談社刊)◆監督 / 大森貴弘◆シリーズ構成 / 花田十輝◆キャラクターデザイン / 羽山賢二◆アニメーション制作 / ブレインズ・ベース◆放送局 / フジテレビ ほか

■TVアニメ『海月姫』おもなキャスト
倉下月海 / 花澤香菜◆千絵子 / 斉藤貴美子◆まやや / 岡村明美◆ばんばさん / くまいもとこ◆ジジ様 / 能登麻美子
(C)東村アキコ・講談社/海月姫製作委員