静岡市葵区の東静岡広場にて7月6日、「RG1/1ガンダムプロジェクト」の第2回公開取材が行われ、全高約18メートルのRG1/1ガンダム立像が報道陣に公開された。
6月2日の第1回公開取材の時点では、まだ建造途中だったRG1/1ガンダム立像だが、今回は細部の微調整は残しつつも、全身が組み上がった姿となっており、アニメから現実世界へと足を踏み出した巨大なガンダムの勇姿に、関係者や報道陣からは感嘆の声が漏れていた。
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いよいよ全身が公開されるとあって、前回の取材を上回る多数のメディアが駆けつけた。なかには連邦の制服を着込んだ地元レポーターの姿も |
ついに組み上がった全高18メートルのRG1/1ガンダム立像。夜間にライトアップされた姿も初公開となる |
また、今回は夜間の公開取材ということで、立像内部と外部からの照明、加えて今回ならではの特徴となっているビームサーベルの演出も行われ、夜間のライトアップイメージをはっきりと確認することができた。ただし、今回公開された演出は、ビームサーベル部分以外は、昨年お台場で公開された際のものとなっており、オープン時に行われる最新バージョンの演出は、現在急ピッチで調整が進められている。なお、この演出はTVアニメ『機動戦士ガンダム』の富野由悠季監督自らが絵コンテを作成した、約3分のものとのこと。
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右腕に持ったビームサーベルを正面から |
夜間演出時のビームサーベル。光がほとばしる鮮やかなエフェクトが、サーベルの刀身に投影されている |
ビームサーベルのアップ。パール塗装と呼ばれる特殊な塗装が施されており、日中の太陽光でも輝いて見えるようになっている |
公開取材では質疑応答も行われ、今回のガンダムの演出イメージと現在の進行状況を、サンライズ・立像制作プロデューサーの堀口滋氏が語った。
「お台場のときのガンダムはロールアウト直後ということで新品。今回のガンダムはジャブロー戦という一番『(機動戦士)ガンダム』の地上戦で盛り上がった前後かなと。もうちょっと汚れるかなと思っていたんですけど、思いのほか塗装がしっかりしていたので汚れていません。まあ、(劇中での装甲材の)ガンダリウム合金とか未来の塗装が強くて、あまり汚れてないというイメージです。この後、宇宙に行くんじゃないかなという考えでやっています」
「総合的な演出はまだ微調整の最中で、それらは随時富野監督にチェックしてもらっています。監督のコンテに即したビームサーベルの映像に関しては、ファーストトライで結構面白くできていたので、そこに関しては非常にいい印象であったようです。(富野監督からは)やっぱり改めて見ても『いや、よく造るよね』みたいな、そういう言葉をいただいてます。作業はまだ進行形なので、オープンまでに監督とよりよい完成形に近づけられればと思っています」
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左より乃村工藝社・立像制作クリエイティブディレクターの川原正毅氏、バンダイ・ガンプラ30周年担当マーケティングリーダーの藤原孝史氏、サンライズ・立像制作プロデューサーの堀口滋氏 |
バンダイの藤原氏が持っているのが「RG 1/144 RX-78-2 ガンダム」のサンプル。このプラモデルを144倍すると、約18メートルの立像と同じサイズに…… |
今回のRG1/1ガンダムは、JR東静岡駅北口にて行われるイベント「模型の世界首都 静岡ホビーフェア」内の「RG 1/1ガンダムゾーン」に展示される。展示期間は7月24日(土)から2011年1月10日(月・祝)まで。開場時間は7月24日から8月31日までは10時~20時、9月1日から2011年1月10日までは10時~18時となっている。入場無料(ミュージアムのみ有料)。
いよいよ公開まで約半月と迫った、ビッグプロジェクトのシーズン2。富士山を背景にそびえ立つ姿や、夏、秋、冬と四季の移り変わりにあわせて違って見える一面など、宇宙世紀のセンス・オブ・ワンダーと、静岡の街が織り成す新たなガンダムの勇姿を、直接その目で確かめてみてはいかがだろうか。
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今回のビームサーベルの発光の肝となるのが、なにやら海水浴場の監視小屋のようなこちらの設備 |
この設備はガンダムから少し離れた場所に建っており、左手前からビームサーベルに投影を行うことで、光の刃が伸びているように見える仕組みとなっている |
(C)創通・サンライズ |