新年度のスタート。気分一新、フレッシュな気分で過ごしたいものだが、現実は仕事に追われ、部屋は洗濯物の山だし、ワイシャツもしわくちゃ……なんて人も多いのでは。この"洗濯問題"を解決するため、話をうかがったのは"洗濯王子"としてテレビや女性誌も注目する洗濯アドバイザー中村祐一さん。ビジネスマンにおすすめの"時短"テクを教えてもらった。
厚紙1枚で"魔法"のたたみテク
せっかくアイロンがけしたワイシャツ。普段はハンガーにかけておけばいいが、困るのは出張や衣替えでたたまなければならないとき。そこで王子が取り出したのはA4サイズの厚紙1枚(薄い雑誌や段ボールでも可)。この厚紙1枚の上に載せていくというイメージで、簡単にしかも美しくワイシャツをたたむことができるというから驚きだ。収納する引き出しのサイズに合わせた厚紙を用意すれば、ワイシャツを限られたスペースにすっきり収納することもできる。Tシャツなどにも応用OK。
しつこい汚れは「直 (じか)づけ」テクで時短
しつこい泥汚れや汗ジミなどの頑固汚れは洗濯機で普通に洗っても落ちにくいもの。かといって石けんを付けてもんだり、こすったり…なんてめんどくさい。そんなときのおすすめテクとして王子が紹介してくれたのが洗剤の「直 (じか)づけ」テク。使用したのはP&Gが今年3月に発売した「アリエールイオンパワージェルプラス 高原輝く香り」(液体タイプ)。汚れのひどい部分に洗剤を直接つけるだけで、あとはほかの洗濯物と一緒に洗濯機で洗うだけというから簡単だ。
時短効果抜群の"重ね"テクでアイロン名人に
洗濯はまだしもワイシャツのアイロンがけなんて…という男性陣も多いが、「アイロンは職人技。男性の方が"はまり"やすいかも」と王子。ポイントは方向性。目立つ部分→目立たない部分という方向でアイロンを動かせば、見栄えよく仕上がるそう。そして注目は重ねテク。背中面に前身ごろを重ねてかけることで無駄な作業が減り、時短が一気に進む。慣れてくると1枚のワイシャツのアイロンがけにかかる時間は6.7分→3.4分に短縮できるそう。スチームがけが基本だという。
1.襟をかける
右から真ん中に、左から真ん中にアイロンを動かす。着用したときに前から見える部分にシワができにくくなり、キレイに仕上がる。
2.カフスをかける
ボタン部分が上になるようにして広げ、左右の端から真ん中に向けてアイロンを動かす。
3.袖をかける
脇の縫い目に合わせて袖を置き、縫い目部分から上(山)の部分に向けてアイロンを動かす。
4.袖のタックは「持ち上げ」テクで
タックが入ったカフス近くの袖はアイロンがけの"難所"。たとえば左袖の場合、左手でカフス部分を少し持ち上げ、浮かせたところにアイロンを置いていく感じで動かすとうまくいく。
5.背中部分を内側からかける
背中がアイロン台に当たるように置き、内側(裏側)からかけるのがポイント。右半分、左半分と2回くらいに分け、それぞれ下から上にアイロンを動かす。
6.背中部分に重ねて前身ごろをかける
アイロンをかけた背中部分の上に前身ごろを重ね、内側(ボタン側)から外側に「逃がす」感じでアイロンを横に動かす。背中部分に前身ごろを重ねてかけることで、シャツを置き直したりしているうちにできるシワを防ぐことができ、時間も短縮できる。
究極の時短テクなら…
どうしても時間がない…。そんなときは、見える部分だけでOK。上着を着ても目につく襟や胸元部分の「Vライン」とカフス部分のアイロンがけで"しのぐ"のも手だ。
ちょくちょく洗いでストレスフリーな洗濯ライフを
洗濯物は、ためこむとストレスになるので少しずつでも洗っておくのがベター。「洗濯機を回すだけが洗濯ではないんです」と王子。下着はもちろん、Tシャツやワイシャツも軽く手洗いするだけですむことは多いそうだ。汗じみなどは時間がたつと酸化して黄ばむのでその部分だけでも早いタイミングで落としておきたい。ちょくちょく洗いを心がけよう。
どうしても週末にたまってしまうという人は、せめて効率よく洗濯を進めたい。洗濯物をトレーナーやバスタオルなどの「大」、Tシャツやワイシャツなどの「中」、靴下や下着などの「小」に分け、それぞれネットにまとめて洗うと、洗濯物同士がからまらず、干すときも楽。服を脱いで洗濯物が出るたびに、種類に分けておいておけば洗濯の前の作業が減り"時短"にもなる。
「洗濯って面倒な作業になりがちだけど、シミ抜きで汚れが落ちたり、アイロンのかけかたを覚えてきれいに仕上げられるようなったりすると楽しいし、時短にもつながる。シミ抜きでもアイロンでも洗濯でも、自分の好きな"分野"を見つけると楽しくなりますよ」と王子。"弁当男子"ならぬ"洗濯男子"で爽やか系を目指してみるのもいいかも…。