JR西日本はこのほど、大糸線で運行している気動車「キハ52」3両すべての引退を発表した。経年変化による老朽化が著しいため、2010年3月のダイヤ改正を機に新型に置き換える。定期運行の最終日となる2010年3月12日は、糸魚川駅22:18発の南小谷行き列車にてヘッドマークを付けた出発式を実施する。今後、大糸線の糸魚川 - 南小谷間は新型車両「キハ120」が就役する予定。

引退が決まった「キハ52」

「キハ52」は国鉄時代の1900年代後半に製造された一般型気動車「キハ20」をベースに、エンジンを2基搭載して勾配区間用とした形式とのこと。1958年から1966年まで製造された。大糸線で活躍中の「キハ52-115」「キハ52-125」「キハ52-156」は1962年以降に製造された後期形という。現在、同車両の定期運行は大糸線のみとなっており、全国から鉄道ファンが集まるという。同社の金沢支社糸魚川地域鉄道部もWebサイトを設けて運行情報を公開している。

大糸線50周年記念号で実現した3両編成(JR西日本提供)

「キハ52」引退に関するイベントとして、2010年2月27日~28日に糸魚川駅構内のレンガ車庫にて記念撮影会を実施する。レンガ車庫に「キハ52」を3両留置するほか、大糸線グッズの販売も行われる予定。3月下旬には運転終了セレモニーとして、ラストランイベント、糸魚川駅構内のレンガ車庫で撮影会などの実施を検討中とのこと。また、12月30~31日、1月3日~5日は一部の列車を2両連結で運行する予定。