内閣府は9日、機械受注統計(季節調整値)の2月実績を公表した。機械受注統計は、設備投資動向の先行きを把握する目的で、内閣府が毎月発表している。機械などを製造する業者が受注した設備用機械類について、毎月の受注実績を調査。調査対象は308社(うち、機械製造業者280社)。

民間設備投資の先行指標である「船舶・電力を除く民需」は同1.4%増。製造業の減少幅が小さくなっているのに対し、非製造業は2カ月連続で前月比より増加したことなどが影響し、5カ月ぶりに増加に転じた。官公需、外需などを含めた受注総額は、同7.1%減。

民需の業種別受注動向をみると、前月比でみる製造業からの受注は、27.4%減だった1月に対して2月は8.1%の減少。業種別でみると、前月比で増加したのは15業種中、繊維工業(86.7%増)、非鉄金属(49.1%増)など6業種で、紙・パルプ工業(46.2%減)、窯業・土石(42.2%減)、電気機械(19.1%減)など9業種は減少している。

一方、非製造業からの受注を前月比でみると、合計では、1月の4.4%増の後、2月は2.2%増となった。2月の受注を業種別にみると、前月比で増加したのは8業種中、農林漁業(47.4%増)、運輸業(20.8%増)など4業種で、金融・保険業(22.7%減)、電力業(21.1%減)、建設業(6.2%減)など4業種は減少となった。

官公需は同9.9%減の2,223億円で、防衛費や運輸業等で増加したものの、地方公務などで減少したことなどが要因。外需は電子・通信機械、工作機械で増加したものの、船舶・原動機等で減少したことから、同22.9%減の2,965億円となった。

2月の販売額は1兆8,948億円(前月比4.1%減)で、前3カ月平均販売額は2兆752億円(同5.7%減)、受注残高は25兆8,400億円(同1.4%減)。この結果、手持月数は12.5カ月となり、前月差で0.5カ月増加した。