光岡自動車は24日、新型霊柩車「ミツオカリムジン type2-04」"おくりぐるま"を発表した。価格はST(スタンダード・1500cc)が522万9,000円、DLX(デラックス・1800cc)が558万6,000円。2月25日から完全受注生産で販売する。

ミツオカリムジン type2-04

同車は、「品格ある重厚な存在感をそのままに、リーズナブルな価格、取り回しの容易なコンパクトサイズ、低ランニングコストと安心のメンテナンス」(同社)を目指し開発された洋型霊柩車で、トヨタ「カローラフィールダー」がベースとなっている。サイズは全長5,170mm×全幅1,690mm×全高1,460mmとコンパクトながらも、後席部分を600mm延長したうえで、2mほどの棺を納めるのに充分なスペースを確保している。

同社は、セレモニー業界のコスト削減の流れや女性スタッフによる霊柩車の運転機会が増えたことにあわせ、従来までの大きなボディ(全長7m前後)から、ミツオカリムジンtype2-04ではコンパクト性を重視し全長を5.17mにし、最小回転半径を6,130mmとした。

同社リムジン・特販課の北川茂久氏は、「セレモニー業界にも女性スタッフの数が増え、女性が霊柩車を運転する機会が多くなった。当社のユーザーのなかには、オーナーの決断も大事だが、その次に女性スタッフ全員の一致でこのクルマを導入するというケースもあるぐらいだ」と話す。

また、コンパクトなサイズが支持される背景として北川氏は、「従来の"お宮型サイズ"の霊柩車が入れない車庫や駐車場が増えている」とも言い、最近のクルマ事情に合わせたこの現代版霊柩車に期待を込めた。

いっぽうで、同社取締役副社長・ミツオカ事業部統括の河村賢整氏は、セレモニー業界向けのクルマを輸入・販売してきた15 年間を振り返りながら、このミツオカリムジン type2-04の販売目標について、「光岡の霊柩車は、現状は年間40台から50台が売れているが、このクルマは年間100台売れればいいと思っている」と語る。

光岡自動車では、同車の長期使用に対して、機関系統のメンテナンスや外装などのリフォームをサポートし、「リーズナブル&安心感を提供していく」(同社)としている。

棺を納めるスペース部分

リヤゲートは観音開きではなくハッチタイプとなる