日本旅行協会はこのほど、募集型企画旅行会社を対象に、2008年における海外パッケージツアーの実績と2009年1月~3月の予約状況に関する調査結果を発表した。調査は1月初旬に、JTB、近畿日本ツーリスト、日本旅行、阪急交通社、JALパック、ANAセールス、H.I.S.の7社を対象に実施された。

2008年の海外パッケージツアー実績は全体的に前年を下回るという厳しい中、2007年終盤から好調の韓国が前年実績比124.6%(1~12月合計)と唯一前年を上回った。各社からの報告では、ウォン安が顕著になってきたことなどから韓国人気が高まったという。

一方、2009年1月~3月の予約状況は、円高傾向により近場のアジア、グアム・サイパン方面などが好調に推移。アジア方面の前年同月比を見ると1月が106.6%、2月が157.7%、3月が133.9%。グアム・サイパン方面の前年同月比は1月が105.2%、2月が104.8%、3月が133.9%となっており、両方面とも特に3月は前年比30%を超す増加となっている。

アジアの中ではウォン安の韓国、マカオ人気の香港・マカオが大きな伸びを見せている。韓国の前年同月比は1月が206.5%、2月が356.6%、3月が339.2%。香港・マカオの前年同月比は1月は前年を下回ったが、2月が147.7%、3月が135.9%と数字を大きく伸ばした。各社では1月からの燃油サーチャージ料の値下がりや円高傾向などのプラス要素から、今後の予約の伸びを期待しているという。