2015年までにグローバルで販売する車の平均燃費を30%向上させることを目標とするマツダ

東京・国際展示場の東京ビッグサイトで開催中の環境展示会「エコプロダクツ2008」。マツダのブースでは、水素の燃焼エネルギーを効率よく電気エネルギーに変換しモーターを駆動させるハイブリッドシステムを搭載した「プレマシーハイドロジェンREハイブリッド」の展示をメインとし、軽量化技術、材料技術(リサイクルバンパー)、スマートアイドルストップシステム(i-stop)などが紹介されていた。

ロータリーエンジンといえばマツダ。同社は「プレマシー ハイドロジェンREハイブリッド」をブースに展示し、「RX-8 ハイドロジェンRE」をエコカー&ベロタクシー乗車体験会場に配置した。プレマシー ハイドロジェンREハイブリッドでは、水素とガソリンの両方を燃料とする水素ロータリーエンジンに、電気モーターやリチウムイオンバッテリーを組んだハイブリッドシステムとすることで、2006年から国内リース販売しているRX-8 ハイドロジェンREに比べて出力を約40%向上。1回の水素充填での航続距離を200kmとしている。

「プレマシー ハイドロジェンREハイブリッド」は2008年度中のリース販売開始を予定している

また、同社は直噴エンジン技術を活用した環境技術も積極的にPR。そのひとつが「i-stop」で、「MZR 2.0 DISI i-stop」のシステムをわかりやすくカットモデルにして紹介していた。同社独自のアイドリングストップシステムである「i-stop」は、約10%の燃費向上、エンジン停止・再始動時にドライバーに違和感を与えない自然なドライビングフィール(AT車で再始動時間は約0.35秒)などがウリとなる。2009年に市場導入の予定だ。

マツダの水素ロータリーエンジン(左)とi-stopのカットモデル

さらに同社では、技術展示も積極的に展開している。約100kgのダイエットに成功した新型デミオの軽量化技術や、資源循環型社会を目指した材料技術なども紹介されていた。後者の「バンパーtoバンパーリサイクル」展示では、交換修理などで回収したバンパーを粉砕し塗膜を除去して、再び新車のバンパーの材料に使用するという流れを説明していた。

使用済みバンパーを粉砕し再び新車のバンパー材料としてリサイクルするまでの工程を4段階で展示。左から「粉砕後」「選別後」「塗膜剥離後」「押出し後」の状態